X68000の名作シューティング『超連射68k』がAmigaに移植!実際に遊べる非公式移植版が公開

X68000の名作シューティング『超連射68k』がAmigaに移植!実際に遊べる非公式移植版が公開

シャープのパソコン「X68000」向けに登場した縦スクロールシューティングゲーム『超連射68k』が、Commodoreのパソコン「Amiga」向けに移植されました。開発を手掛けたのはAdam Polkosnik氏で、現在GitHubでプレイ可能な移植版が公開されています。

今回の移植で興味深いのは、単純にゲームを作り直したわけではなく、X68000向けに作られたオリジナルのプログラムを活用しているところです。両機種は同じMotorola 68000系のCPUを採用していますが、グラフィックスやサウンドなどのハードウェア構成は大きく異なります。そこで、X68000固有の機能をソフトウェアで再現することで、Amiga上でゲームを動作させる仕組みを採用しています。

●GitHub:Cho Ren Sha 68k – Amiga port
https://github.com/apolkosnik/chorensha

●『超連射68k』公式サイト
https://yosshin4004.github.io/x68k/crs68k/official/index.html

X68000の名作シューティングがAmigaで復活!

『超連射68k』は、1995年にファミべのよっしん氏が制作したX68000向けの縦スクロールシューティングゲームです。シンプルながらも奥深いゲームシステムや、次々に襲いかかってくる敵との激しい戦いが楽しめる作品として、現在でもレトロPCファンから根強い人気を集めています。

今回公開されたAmiga向けの移植版は、オリジナルの68000用プログラムを、68020以降のCPUを搭載したAmigaで動作させるというものです。

実は、同作には過去にAtari Falcon向けの移植版も存在していました。今回のAmiga版では、その移植で使われた逆アセンブル済みのプログラムも活用されています。

もっとも、同じ68000系のCPUだからといって、そのまま動作させられるわけではありません。X68000には独自のスプライト表示機能やグラフィック処理の仕組みがあり、Amigaとはハードウェアの構成が異なります。

そこで今回の移植版では、X68000固有のハードウェア機能をソフトウェアで再現。AmigaのAGAチップセットやRTG対応グラフィックカードを利用して、ゲーム画面を描画する仕組みが採用されています。

開発者によると、ゲーム全体をプレイできる状態になっており、効果音やBGMも動作するとのことです。

オリジナルのゲーム速度を維持しながら描画を調整

移植版では、オリジナルと同じ約55.46フレーム/秒でゲーム内部の処理を進めています。

ただし、実際に画面へ表示できるフレーム数はAmigaの性能によって異なります。処理能力が不足する場合には描画するフレームを間引くことで、ゲーム自体の進行速度が遅くならないように工夫されています。

たとえば、開発者が公開している情報では、50MHzの68030を搭載した環境の場合、RTG対応グラフィックカード使用時で毎秒約30~40フレーム、AGA使用時では約25フレームを表示できるとされています。

一方、標準的なAmiga 1200に搭載されている14MHzの68020では、毎秒約9~10フレーム程度にとどまるとのことです。

つまり、ゲームが動作する環境であっても、必ずしも滑らかな画面でプレイできるわけではありません。快適に楽しむには、より高速なCPUやRTG対応のグラフィック環境を用意したほうがよさそうです。

また、サウンドについても工夫が凝らされています。オリジナルで使用されていたYM2151によるFM音源の楽曲をあらかじめ再生・録音し、それをAmiga上でストリーミング再生する方式を採用しています。

標準のサウンド機能であるPaulaに加えて、AHIやMHI対応のオーディオ環境も利用できるようになっています。

動作にはAmigaOS 3.xと68020以上のCPUが必要

今回の移植版を動かすには、AmigaOS 3.xとMotorola 68020以上のCPUが必要です。

グラフィック環境については、Picasso96またはCyberGraphXに対応したRTGグラフィックカード、あるいはAGAチップセットを搭載したAmigaが対象となっています。

AGA環境では8MB以上のFast RAMが必要で、ゲームの動作には約3MBの空きFast RAMと、サウンド用に約0.6MBのChip RAMも使用します。

対応する構成としては、Amiga 1200やAmiga 4000、拡張されたCD32などが挙げられています。ただし、前述の通りCPUの性能によって描画速度が大きく変わるため、注意が必要です。

なお、初期型のAmiga 500などで、追加のハードウェアなしにそのまま動作するものではありません。

移植版はGitHubから無料でダウンロード可能!

今回のAmiga向け『超連射68k』は、GitHub上のプロジェクトページからダウンロードすることができます。

配布ファイルはAmigaで一般的に使用されているLhA形式とZIP形式の2種類で、容量はそれぞれ約87MBと約86MBです。どちらも内容は同じで、展開後の容量は約108MBとなっています。

ファイルを展開すると「ChoRenSha」フォルダーが作成されるので、それをAmigaのストレージにコピーし、実行ファイルを起動することでゲームを始めることができます。

ちなみに、配布ファイルの大部分を占めているのは音楽データです。音楽ファイルを含む「MUSIC_DAT」フォルダーを取り除いても、BGMなしでゲームを実行することができます。

キーボードやジョイスティック、CD32パッドなどで操作できるほか、ショットボタンを押し続けることで連射する機能も用意されています。

今回の移植は、元作品の権利者による公式移植として確認されたものではなく、開発者による独自のプロジェクトです。また、実際の動作状況はハードウェア構成によって変わるため、導入する場合にはGitHubに記載されている動作条件を確認しておきましょう。

日本のX68000を代表するシューティングゲームが、海を越えて海外のレトロPCで動作するというのは、なかなか興味深い話題ではないでしょうか。ハードウェアの違いを乗り越えて、当時のゲームを別の環境で動かそうとする取り組みが、現在でも続けられていることがうかがえます。

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