『幻想水滸伝』や『幻想水滸伝II』などの音楽を手掛けたことで知られる作曲家の東野美紀氏が、ゲーム音楽の制作やアーティストのマネジメントを手掛けるScarlet Moon Artistsに加わったことが明らかになりました。
2026年10月7日、Scarlet Moonの公式ブログで発表されたもので、あわせて東野氏へのインタビューも公開されています。その中では、インディーゲームの開発初期から制作に関わることへの関心や、今後のゲーム音楽制作に対する意欲などが語られています。
今回の提携によって、東野氏は日本国内だけではなく、世界各地のゲーム開発者から新たな楽曲制作の依頼を受ける機会を広げていくことになります。
●Scarlet Moon公式ブログ:東野美紀氏インタビュー
https://www.scarletmoonproductions.com/blog/artist-interview-miki-higashino/
●Scarlet Moon Artists:東野美紀氏プロフィール
https://scarletmoon.com/bio-miki-higashino.html
『グラディウス』から『幻想水滸伝』まで、数々の名曲を手掛けた作曲家
東野美紀氏は、1980年代からコナミのゲーム音楽制作に携わってきた作曲家です。初期には『グラディウス』や『沙羅曼蛇』などのアーケードゲームに参加し、その後も『グラディウスIII』『魂斗羅スピリッツ』『ときめきメモリアル』など、数多くの作品に関わってきました。
中でも代表作として知られているのが、初代プレイステーション向けに発売された『幻想水滸伝』と『幻想水滸伝II』です。民族音楽やオーケストラの要素を取り入れた楽曲は、作品の世界観を印象付ける重要な役割を果たしました。
コナミを離れた後も音楽制作を続けており、近年ではヘキサドライブのシューティングアクションゲーム『Infinity Bullets』や、Pixelの『Bounty Sisters』などに参加しています。後者では新たに5曲を制作したことも紹介されています。
今回の発表は、長年活動を休止していた東野氏が初めて作曲を再開するというものではなく、新たなパートナーを通じて活動の場を広げていく取り組みです。
インディーゲームでは開発の初期段階から参加したい
公式ブログに掲載されたインタビューでは、東野氏がインディーゲームの制作に魅力を感じている理由についても語っています。
特に重視しているのが、開発者と密接に関わりながら、ゲームの世界観を最初から一緒に作り上げていけることです。音声による演出が少ないレトロハード向けのゲームなどでは、音楽が作品の雰囲気を形作るうえで重要な役割を担うことにも触れています。
また、まだタイトルさえ決まっていないような開発初期のプロジェクトに参加し、チームとともに作品を成長させていくことにも強い関心を示しています。
一方、必ずしもゲーム全体の音楽を担当する必要はないとも説明しています。野球のリリーフ投手のように、1曲だけを担当して自分らしい音楽を作品に加えるといった形でも構わないという考えです。
ゲームのジャンルについても特にこだわりはなく、自分の音楽的な個性を理解してもらえるのであれば、新しいジャンルや表現にも挑戦したいとしています。
『幻想水滸伝』への思いがつないだScarlet Moonとの縁
今回の提携には、東野氏の代表作である『幻想水滸伝』との意外なつながりもありました。
東野氏によると、ヘキサドライブの『Infinity Bullets』で楽曲を制作したことをきっかけに、作曲家の細江慎治氏と再び連絡を取るようになり、その紹介でScarlet Moonの存在を知ったといいます。
実は、Scarlet Moonという社名自体が『幻想水滸伝』へのオマージュとして名付けられたものです。
東野氏は、同作に深い愛情を持つ人たちと仕事ができることに安心感と信頼を覚えたと説明しています。
また、自身の名前や音楽はアメリカではまだ十分に知られていないと感じており、米国を拠点とするScarlet Moonとの提携によって、新しい機会や人とのつながりが生まれることにも期待を寄せています。
世界のゲーム開発者との新たな出会いに期待
東野氏は自身の音楽について、悲しみや喜び、怒りといった人間の感情に寄り添う表現が得意だと説明しています。こうした音楽を「エモーショナル・ミュージック」と呼び、特に人間の感情を描くアドベンチャーゲームやRPGなどで生かせると考えているそうです。
今回、Scarlet Moon Artistsの公式サイトには東野氏のプロフィールページが新設され、ゲーム音楽の作曲や編曲についての依頼窓口も案内されています。
現時点では、今回の提携によって新たに制作が決定した具体的なゲームタイトルは発表されていません。
それでも、『幻想水滸伝』や往年のコナミ作品で多くの名曲を生み出してきた東野氏が、今度は世界各地のインディーゲーム開発者とどのような作品を作り上げていくのか、今後の活動にも注目が集まりそうです。
via.Time Extension















ダンジョンズ&ドラゴンズ ビジュアル大全 半世紀を超えるその歴史とアート









GameSir Pocket Taco