失われた『ゼビウス』北米TV CMの完全映像を発見!1983年の野球中継にひっそり収録

失われた『ゼビウス』北米TV CMの完全映像を発見!1983年の野球中継にひっそり収録

長らく完全な映像が特定できていなかった、Atariによる北米版アーケードゲーム『Xevious(ゼビウス)』のTV CMが発見されました。

しかも今回見つかった場所は、CMを集めた映像資料などではありません。1983年4月5日に行われたPhiladelphia Phillies対New York Mets戦を録画した、約3時間にもおよぶ野球中継の中にひっそりと残されていました。

発見したのは、ゲームの歴史的資料などを保存・紹介しているGaming AlexandriaのJumpman氏です。発見された映像は現在、Internet Archiveにも「Xevious TV Commercial (Atari, 1983)」として保存されています。

●Xevious TV Commercial (Atari, 1983)
https://archive.org/details/xeviouscommercial

約3時間の野球中継、その1時間22分57秒付近に『ゼビウス』CM

今回のポイントは、43年前の録画そのものが新たに発見されたわけではないということです。

CMが含まれていたPhillies対Mets戦の映像は以前からオンライン上に存在しており、その約1時間22分57秒付近に『ゼビウス』のCMが収録されていました。つまり、探されていた映像は公開済みの長時間映像の中に埋もれた状態で残っていたことになります。

古いテレビ番組やスポーツ中継の録画には、放送当時のCMもそのまま含まれている場合があります。今回はそうした映像の中から、長年完全版が確認できていなかったゲームCMが発掘されたというわけです。

2017年には音声のみがYouTubeで公開

この『ゼビウス』CMの存在自体は以前から知られていました。

2017年にはYouTubeユーザーのTony Roy氏が、テレビ放送を当時カセットテープに録音していた音声を公開。映像こそ残っていなかったものの、CM全体の音声を確認できる貴重な資料となっており、その後、完全な映像を探す動きにつながっていきました。

また、1980年代に放送されていたアーケードゲーム番組『Starcade』の第15話にも、このCMとみられる短い映像が登場していました。ただし、こちらは音声のない断片的な映像で、CMを最初から最後まで映像と音声が揃った状態で見ることはできませんでした。

そのためこれまでは、「完全な音声」と「短い映像断片」が別々に残されている状態だったことになります。

完全な映像と音声が揃ったCMがついに確認

今回、1983年の野球中継から見つかった映像では、これまで別々の形でしか残されていなかったCMを、映像と音声が揃った状態で確認できます。

CMはAtariが北米で展開したアーケード版『Xevious』を宣伝するためのもの。もちろんナムコが日本国内向けに制作したCMではなく、北米市場向けの広告です。

映像では『ゼビウス』のゲーム画面などとともに、当時のアメリカらしい演出で作品が紹介されています。これまで音声だけを知っていた人にとっては、「実際にはこういう映像が付いていたのか」と約40年越しに答え合わせができる資料ともいえそうです。

Internet Archiveにも保存。ゲーム保存活動の面白さが分かる発掘に

発見されたCMは、その後Internet Archiveにも単独の映像として保存されました。約3時間の野球中継を探さなくても、現在はこちらからCMそのものを確認することができます。

ゲーム保存というと、未発売ゲームのROMや開発資料、古い基板などが注目されがちですが、当時のTV CMもゲーム文化を伝える重要な資料のひとつです。テレビ放送はゲームソフトとは違い、誰かが録画していなければそのまま失われてしまうケースも少なくありません。

今回の『ゼビウス』CMは、映像自体が存在しなかったのではなく、すでにオンライン上に公開されていた長時間の野球中継の中で見つけられないまま眠っていました。古いテレビ録画の中には、まだこうしたゲーム史の断片が残されているのかもしれません。

via.Time Extension

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