macOS上からPCSX2の仮想PS2メモリーカードをGUIで管理できる「PS2 Save Manager for Mac v0.3.0」が、2026年9月24日に公開されました。
本ツールはApple Siliconを搭載したMac向けのアプリで、PCSX2で使用している仮想メモリーカードの内容確認や、セーブデータのインポート/エクスポート、削除、バックアップなどが行えます。昔ダウンロードしたPS2のセーブデータをPCSX2へ取り込んだり、仮想メモリーカードから特定のセーブだけを取り出したりといった用途に利用できます。
開発者のHardy_Heron氏によると、主な開発・テスト環境にはMac mini M4が使用されています。
●GBAtemp「PS2 Save Manager for Mac v0.3.0 – A Native macOS Memory Card Manager for PCSX2」
https://gbatemp.net/threads/ps2-save-manager-for-mac-v0-3-0-a-native-macos-memory-card-manager-for-pcsx2.684682/
PCSX2の仮想メモリーカードをMacからGUIで管理
「PS2 Save Manager for Mac v0.3.0」では、PCSX2で使用されている仮想メモリーカードを開き、その中に保存されているセーブデータを一覧で確認できます。タイトルやディレクトリID、サイズ、保護状態などの情報も表示可能です。
カード内のセーブデータは個別に書き出せるほか、インターネットなどから入手したPS2用セーブデータをインポートすることもできます。また、不要になったセーブの削除や、標準的な8MB容量のPS2メモリーカードを新規作成する機能も備えています。
さらに、仮想メモリーカード全体の手動バックアップと自動バックアップにも対応。PCSX2が実行中の場合にはカードへの書き込みを防止する仕組みも搭載されており、エミュレーターと管理ツールが同時に同じカードを書き換えてしまうことを避けられるようになっています。
なお、本ツールはゲーム内の所持金やステータス、アイテム、進行状況などを書き換える「セーブエディター」ではありません。あくまでPS2のメモリーカードと、その中に保存されているセーブデータを管理するためのツールです。
PSUやMAXなど複数のPS2セーブ形式に対応
読み込める仮想メモリーカードの拡張子は、「.ps2」「.mc2」「.mcd」「.vm2」「.bin」の5種類です。PCSX2で使われる一般的な仮想メモリーカードを対象としています。
外部からセーブデータを取り込む場合は、「.psu」「.max」「.cbs」「.sps」「.xps」「.psv」に対応。Action Replay MAXやCodeBreaker、SharkPort/X-Portなどで利用されてきた形式に加え、PS3の仮想メモリーカードから書き出されたPSV形式も対象となっています。
一方、セーブデータを書き出す際にはPSU形式とMAX形式を選択できます。そのため、古いPS2用セーブデータをPCSX2へ移したい場合だけではなく、現在使っているPCSX2の仮想メモリーカードから特定のセーブだけを取り出して保存しておく、といった使い方もできます。
元のメモリーカードを直接変更しない仕組みを採用
セーブデータを扱うツールで気になるのが、操作ミスや書き込み失敗による仮想メモリーカードの破損です。「PS2 Save Manager for Mac」では、そのリスクを抑えるためにトランザクション方式でカードを変更する仕組みが採用されています。
インポートや削除などを行う場合、まず元の仮想メモリーカードを一時ファイルへコピーし、そちらに対して変更を実施します。その後、変更後のファイルシステムを検証し、元のカード全体をバックアップしたうえで、正常に処理できた場合のみ元ファイルと置き換えます。
セーブデータの解析やインポート、検証などに失敗した場合には一時ファイルが破棄され、元のメモリーカードは変更されません。バックアップはメモリーカードと同じ場所に作成される「PCSX2 Card Backups」フォルダーへ保存されます。
もちろん重要なセーブデータについては、本ツールのバックアップ機能だけに頼らず、別の場所にもコピーしておいたほうがいいでしょう。開発者自身も、重要なメモリーカードは外部へバックアップし、変更を行う際にはPCSX2を終了しておくことを推奨しています。
現在はApple Silicon Macのみ対応。Gatekeeperにも注意
「PS2 Save Manager for Mac v0.3.0」は、現在Apple Siliconを搭載したMac向けのARM64アプリとして提供されています。Intel Mac向けのビルドやUniversal 2版は、現時点では用意されていません。
内部的にはPython 3をベースに、GUIにTkinter/ttk、画像処理にPillow、PS2メモリーカード処理にmymcplusplusなどを使用。PyInstallerを利用して単体で動作するmacOSアプリとしてまとめられており、コンパイル済みアプリを利用するだけなら、ユーザー側でPythonや各種ライブラリを別途インストールする必要はありません。
配布用にはPKG、DMG、ZIP形式を生成できる仕組みも用意されています。
ただし、現在の公開版はApple Developer IDによる正式な署名やAppleのnotarizationが行われていません。ローカルのad-hoc署名が使用されているため、インターネットからダウンロードしたアプリを起動する際にmacOSのGatekeeperから警告が表示される可能性があります。
また、バックアップを一覧から選択して復元できる統合ブラウザーや、複数セーブの一括インポート/エクスポートなども現時点では未実装です。
MacでPCSX2を使うなら便利そうなセーブ管理ツール
当サイトでは9月18日に、Android上でPS2メモリーカードを管理できる「SAVESX2 v1.7.2」を紹介しましたが、今回の「PS2 Save Manager for Mac」は開発元も対象OSも異なる別のプロジェクトです。
PCSX2そのものはMacでも利用できますが、Windows環境と比べるとPS2のセーブデータを扱う専用ツールの選択肢は限られています。
「昔入手したPS2のセーブデータをPCSX2で使いたい」「仮想メモリーカードから特定のセーブだけを取り出したい」「大切なカードを丸ごとバックアップしておきたい」といった場合には、Apple Silicon Macユーザーにとって便利な選択肢になりそうです。















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