Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった【PR】

Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった

Anbernicより発売されたばかりの新型携帯ゲーム機『RG34XX』。本機は、その外観からもわかるようにゲームボーイアドバンスをモチーフにした筐体が特徴のマシンとなっています。実際にいじってみてわかったことですが、見た目だけじゃなくて中身もびっくりするぐらいゲームボーイアドバンスにフォーカスされていました。

●Anbernic RG34XX公式サイト

『RG34XX』の定価は1万1119円で、カラーバリエーションは、インジゴ、ブラック、クリアレッド、クリアグリーンの4色がラインナップされています。発売前に、同社から本機のサンプルをレビュー用に提供していただきましたが、今回はもっともゲームボーイアドバンスのイメージカラーに近いインジゴを選んでみました。ちなみに、このインジゴって言い回し。本来はインディゴじゃないの? とか思ったり思わなかったり!?

ということで、こちらの記事ではそのレビューをお届けします。

スペックはいつもとだいたい一緒なので悩む必要もなし!

本来ならここでスペック云々の話題に触れるのですが……

ぶっちゃけAnbernicの携帯ゲーム機は中身は1ミリも進化しておりません!

ラインナップ的にもPS2やセガサターンなどにも対応した上位モデルがCPUに「Unisoc T820」を搭載。PSPやPS1あたりまでのレトロゲームが対象の下位モデルは「H700 quad-core ARM Cortex-A53」が搭載されています。この『RG34XX』は後者に属しており、概ねそれと同じCPUを採用したマシンと同程度の性能となっています。

でし

まさに金太郎飴状態に!?

逆に考えれば、スペック面で悩むというよりは、価格帯と用途でゲーム機を選べるので買いやすいともいえますね!?

Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった

どうやら同社はハードウェアの進化にフォーカスを置いているというよりも、既存のリソースを最大限に活用してラインナップを増やす方向を目指しているのだと思われます。それは、今年発売されたモデルが、すでにふた桁を超えたことからもわかります。

しかし、こうした状況は業界的に見ると市場の飽和状態を招く要因にもなっているため、2025年以降はどうなっていくのか注視していく必要がありそうです。

●『RG34XX』の簡易的なスペック表

カラー:インジゴ、ブラック、クリアレッド、クリアグリーン
ディスプレイ:3.4インチ IPSスクリーン
解像度:720×480
CPU:H700 quad-core ARM Cortex-A53
GPU:Dual- coreG31 MP2
メモリー:LPDDR4 1GB
OS:Linux 64-bit
バッテリー:3500mAh
重量:1.88g

Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった
Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった

本体上部には充電用のUSB Type-CポートとminiHDMIポート、メニューボタンやリセットボタンなどが並んでいます。すぐ近くにmicroSDカード用のスロットもあるのですが、ここに妙な段差が付けられているため、若干取り出しにくくなっている印象です。

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▲microSDカードの取り出しは、やや窮屈。

一方、側面下部には電源ボタンのほかヘッドフォン端子とボリュームボタンが配置されています。ちなみにこのボリュームボタンは、オリジナルのゲームボーイアドバンスのようにダイヤルを回していく方式ではなく、左右に傾けることでボリュームの数値が変化するタイプが採用されています。

電源ボタンの位置は個人的には上にあった方が直感的に使えるのですが、よくよく考えてみるとあえてゲームボーイアドバンスと同じ配置にしているということですね。

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ししょー

いつもどおり、ハード自体の出来はかなりしっかりしちょる!

OSはLinuxなのでセットアップは簡単

本機に採用されているOSはLinuxです。Androidがベースの中華エミュ機と比較すると、セットアップというレベルの物はほとんど必要なく、microSDカードの中に作られたゲーム機ごとのフォルダにROMを入れておけば自動で認識されます。そのため、手に入れてからすぐに遊び始めることが出来ると思います。

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▲電源を入れるとおなじみのランチャーが起動して、すぐにゲームがプレイ可能。

このランチャーでは、「ゲームルーム」と呼ばれるものと「RAゲーム」と呼ばれるゲームを呼び出すためのメニューが用意されています。「RAゲーム」のほうはRetroArchベースでエミュレーターを起動できるものですが、「ゲームルーム」のほうは正直なんのために用意されているのかいまひとつわかりません。

パフォーマンスを比較しても「RAゲーム」のほうが遥かに良い場合が多いので、そちらを選ぶようにすることをオススメします。

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▲こちらは「ゲームルーム」を選んだときのメニュー画面。
▲「ゲームルーム」のほうでゲームボーイアドバンスのAGSエージングカートリッジのテストを行ったところ。
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▲こちらは「RAゲーム」を選んだときのメニュー画面。
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▲「RAゲーム」では、起動するエミュレーターのコアを変更することができます。
▲一方、「RAゲーム」のゲームボーイアドバンスはAGSエージングカートリッジのテストも良好(デフォルトでmGBAが選ばれているため)。

メニューでやることはあまり多くありませんが、購入時は英語表記になっているため、「設定」で言語を日本語にしておくといいでしょう。

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ゲームボーイアドバンス専用機として選んでもよい理由

タイトルにもありますが、一応いつも通り複数のエミュレーターを起動してみたのですが、そこでわかったことがあります。それは……

この『RG34XX』は中身もゲームボーイアドバンスに最もフォーカスしたマシンだった! ということです。

まずは、ゲームボーイアドバンス以外のゲームを起動したときの画面を見てください。このように、まぁ、見慣れた感じですよね。このマシンはアナログスティックがないので、ソフトによっては遊びづらいものもありそうですが、パフォーマンス自体はだいたい折り紙付きです。

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▲PSP『勇者の癖になまいきだ。』。
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▲PS1『コリンマクレー ザ・ラリー』。
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▲N64『スーパーマリオ64』。
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▲ファミコン『プロ野球ファミリースタジアム』。
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▲ゲームボーイ『Dr,MARIO』。

いかがでしょうか? PSPはデフォルトでは全画面になっているのでちょっとアスペクト比は変ですが、それ以外はだいたいベゼルが表示されて調整されています。これはこれで、まーわるくはないといった感じですね。

一方、ゲームボーイアドバンスのソフトは画面いっぱいに表示されます。これは、本機に搭載されている液晶の解像度が720×480ドットであることが影響しており、ゲームボーイアドバンスの元の解像度である240×160ドットのちょうど3倍になっているからです。そのため、ドットバイドットで美しく画面に表示することができるというわけですね。

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▲起動時にはおなじみのロゴマークも表示。
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▲ゲームボーイアドバンスは画面いっぱいに表示されます。
Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった

実際に実機と比較して見るとわかりやすいですが、オリジナルのゲームボーイアドバンスはかなり画面が暗いことがわかります。また、IPS液晶と交換したゲームボーイアドバンスと比較しても、『RG34XX』のほうが画面が大きいため、より快適にゲームをプレイすることができるといった印象です。

Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった
▲オリジナルのゲームボーイアドバンス。
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▲こちらはIPS液晶に交換したもの。
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▲こちらが『RG34XX』。

それに加えて、ボタンもオリジナルのゲームボーイアドバンスと比較すると若干背が高くなっており、その分押しやすくなっています。こうしたことを踏まえても、いろいろなエミュレーターを動かして遊ぶのもいいのですが、思い切ってゲームボーイアドバンス専用機にしてしまっても良さそうなぐらいの出来映えになっているといってもいいでしょう。

Anbernic RG34XXレビュー。ゲームボーイアドバンスライクなのは見た目だけじゃなく中身もだった

公式サイトで専用ケースも販売中

ということで、いろいろと触れてきましたが、価格も1万円ちょっととお手頃な値段になっています。また、公式サイトでは、本機にジャストサイズの専用ケースも1599円で売られているので、そちらも合わせてチェックすることをオススメします。

●ANBERNIC 保護カバー RG 34XX 用

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▲専用ケースの『ANBERNIC 保護カバー RG 34XX 用』。
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▲こちらはケースを閉じたところ。
ABOUT US
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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。