ファミコン用ゲーム『プロ野球ファミリースタジアム’87』レビュー

前評判通りの出来で、まさに野球ゲームの歴史を変えた1本ともいえる『ファミスタ』こと『プロ野球ファミリースタジアム』。その衝撃から1年。1987年12月22日に発売されたのが、続編の『プロ野球ファミリースタジアム’87』です。

基本的には前作のマイナーアップデートで、球団数が10から12に増えたのがもっとも大きな変更ポイントといえます。とはいえ、実在するプロ野球チームを元にしたのは10球団のみ。残りはナムコスターズと大リーグのオールスターチームであるメジャーリーガーズというラインアップでした。

ゲーム性も含めて大きな変更点は見当たりませんが、傾向としては前作の打高投低から投高打低になっています。

アキバのゲームショップに並んで買った『ファミスタ87』

さて、前作で一気に『ファミスタ』のファンになった筆者でしたが、当然のことながら本作も発売日に買いに行きました。場所は今で言うと中央通り沿いのドンキホーテの道路を挟んで反対側あたり。レトロゲームショップのスーパーぽてととかがあるあたりでしょうか?

徹夜まではした記憶はないので、たぶん始発ぐらいでお店に行ったのだと思います。この『ファミスタ87』は入荷数に限りがあったのか、そのお店では抽選方式がとられていました。その方法は、順番に並んで箱からくじを引いていくという方式。50人程度並んでいた記憶がありますが、残念ながらくじには外れてしまったもののすぐに後ろの列に並び直し2度目で無事当てることができました。

一緒に並んで外れたと思われる人に、「当たったの!?」と聞かれたので、「並び直せばまたくじが引けるよ」と教えてあげた記憶があります。

さて、そんなこんなで手に入れた本作ですが、なんといっても最初にびっくりしたのがそのパッケージの手抜き感。前作のパッケージとカセットにシール貼っただけじゃねーか!! という雑な作り。あの大ヒットソフトの続編でこれは本当に驚きました。今見てみると、マニュアルも結構雑な作りな気が・・・・・・(笑)。

『ファミスタ』といえば、プレイしていないときにコンピュータ同士の試合がランダムで流れますが、そこに本編では登場しないオリエンツ(Oチーム)が出現します。残念ながらプレイする方法はないようですが、どうせなら遊べるようにしてくれても良かったんじゃないですかね~!!

さて、この『ファミスタ87』ですが、なんと130万本売れるという大ヒットだったようです。この内容で今新作を発売したらアマゾンで★1が並ぶ大炎上となりそうですが、そうした部分も含めて良い時代だったといえるのかもしれません。

text.レトロゲームライター 高島おしゃむ

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。