PSPとPS Vita向けに開発されている非公式Homebrew音楽プレーヤー「TRAX」の「1.0.0 RC1」が公開されました。
●TRAX公式サイト
https://traxpspvita.wixsite.com/trax
●TRAX GitHubリポジトリ
https://github.com/traxpsp/traxpsp
これまでBeta版として開発が進められてきたTRAXですが、Beta 11を経て正式版候補となるRC(Release Candidate)段階へ移行しました。今回のRC1では、ビジュアライザーが13種類に増えたほか、イコライザーが従来の5バンドから10バンドへ強化。さらにPS Vita版の表示まわりも大幅に作り直されています。
TRAXは、PSPとPS Vitaを音楽プレーヤーとして活用するためのHomebrewアプリです。PS Vita版はPSP版をエミュレーション環境で動かしているわけではなく、それぞれのハード向けにネイティブ版が用意されています。
PS Vita版では本体の960×544ドットの画面に合わせて描画され、プログレスバーやギャラリーではタッチ操作にも対応しています。
対応する音楽フォーマットとして公式サイトでは、MP3、FLAC、ALAC、AAC、WAV、Opus、ATRAC3/ATRAC3plusなどを案内。FLACについては最大24bit/192kHzのファイルに対応するほか、cueシートを利用したアルバムもひとつの項目として表示し、フォルダーを開くように各トラックを選択できます。
基本的には音楽ファイルをストレージへコピーして利用する仕組みで、あらかじめPC側でTRAX専用形式へ変換するといった作業は必要ありません。
13種類のビジュアライザーを搭載
TRAXの特徴のひとつが、音楽再生中に利用できる豊富なビジュアライザーです。
RC1では新たに5種類が追加され、合計13種類になりました。カセットテープを再現した表示やアナログ風VUメーター、ステレオレベルメーター、波形、スペクトラム、星空を飛行するような演出などが用意されています。
なかでもカセットテープ表示はかなり凝った作りで、音楽の再生に合わせて左右のリールが回転し、テープ量も変化します。さらにカセットの外観はJSONを使ってカスタマイズでき、手持ちのカセットなどをイメージしたオリジナルスキンを作成することも可能です。
RC1ではPS Vita版のカセット表示についても手が加えられ、PSP向けの画面を単純に拡大するのではなく、960×544ドットに合わせて描画する方式へ変更されています。文字やアイコンについてもPS Vita向けに調整されています。

EQは5バンドから10バンドへ強化
イコライザーもRC1で大きく強化されました。
従来の5バンドから、31Hz、62Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、4kHz、8kHz、16kHzを調整できる10バンド構成へ拡張。音楽を再生したまま各帯域を調整でき、プリセットも利用できます。
なお、公式サイトやGitHubにはBeta版当時の「5バンドEQ」という説明が一部残っていますが、RC1の開発者による公開告知では10バンドへ変更されたことが明記されています。
再生モードについても、通常再生やリピート、1曲リピート、シャッフルなどを用意。カード全体から楽曲を探してシャッフル再生する機能も搭載されています。
開発者による測定では、この全体シャッフル用のインデックス作成で、PS Vitaでは1615曲を約1.66秒、PSPでは1663曲を約2.43秒で処理できたとしています。

PSP版とPS Vita版をそれぞれ配布
PSP版はPSP-1000/2000/3000に対応しており、公式サイトではカスタムファームウェア環境が必要とされています。動作確認にはARK-4が使用されています。
PS Vita版についてもHomebrewを実行できる環境が必要で、VPKファイルをVitaShellからインストールします。音楽ファイルは本体ストレージのほか、microSDカードアダプターなどに保存したものも利用できます。
TRAX 1.0.0 RC1はあくまで正式版候補であり、最終版の1.0.0ではありません。開発者はRC1について機能面ではいったん完成とし、問題が見つかった場合は正式版に向けて修正していく方針を示しています。
当サイトでは最近、PSP向けの「PSPMAN」やPS Vita向け「PSVITAMAN」といった音楽プレーヤーも紹介していますが、TRAXはそれらとは別のHomebrewアプリです。PSPとPS Vitaの両方に専用版を用意し、古い携帯ゲーム機を本格的な音楽プレーヤーとして再活用する、なかなか面白い選択肢になっています。















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