ROMコレクションの整理や検証を行うクロスプラットフォーム対応ツール「OxyROMon」の最新バージョン「OxyROMon 0.24.0」が公開されました。
当サイトでは2026年9月15日に公開された0.23.0について紹介しましたが、そこで大きな変更となっていたのが、Web UIからROMファイルをアップロードしたり、URLを指定して直接取得したりできる機能でした。
それから約10日後に登場した0.24.0では、Web UIがさらに大幅に強化。ROMの並べ替えや整合性チェック、フォーマット変換、パッチファイルの取り込み、PlayStation 3用IRDの管理など、これまでCLI(コマンドライン)を中心に行っていたROM管理作業のかなりの部分をブラウザ側から操作できるようになっています。
●OxyROMon公式GitHub
https://github.com/alucryd/oxyromon
ROMの整理から整合性チェック、変換までWeb UIに対応
OxyROMon 0.24.0で最も目立つ変更は、Web UIから利用できるROM管理機能が一気に増えたことです。新たにROMのソートと整合性チェックが追加され、個別のシステムだけではなく、すべてのシステムをまとめて処理することもできます。
さらに、missing、orphan、trash、foreignといったROMファイルを処理するPurgeダイアログや、システム単位でのROMフォーマット変換もWeb UIから利用可能になりました。ROMインポート時に複数の候補が見つかった場合についても、「最初の候補を選ぶ」または「スキップする」といった処理方法を選べるようになっています。
つまり前回の0.23.0が「ブラウザからROMをOxyROMonへ取り込む」ためのアップデートだったとすれば、今回の0.24.0は「取り込んだROMをブラウザ上で整理・確認・変換する」ためのアップデートといえそうです。
インポートしたROMを自動変換する「PREFER_FORMAT」を追加
新機能として注目したいのが、システムごとに設定できる「PREFER_FORMAT」です。あらかじめそのシステムで使用したいROM形式を指定しておくことで、新しくインポートされたROMを自動的に指定形式へ変換できるようになりました。
Web UIのシステム設定にも「Prefer Format」のドロップダウンが追加されており、ブラウザから設定可能です。CLI側でも「convert-roms」に「–save」オプションが追加され、変換先として指定した形式を、そのシステムのPREFER_FORMATとして保存できるようになっています。
ROMを追加するたびに後から個別にフォーマット変換していた環境では、かなり手間を減らせそうな機能です。一方で、自動変換したくない場合は「import-roms –as-is」を指定することで変換をスキップできます。
パッチファイルやPlayStation 3のIRDもブラウザから管理可能に
Web UIから扱えるファイルの種類も増えました。特定のROMを対象としたパッチファイルのインポートに対応したほか、PlayStation 3向けにはIRDファイルのインポートとPurge操作が追加されています。
IRDはPlayStation 3のディスク構造などを記録した情報ファイルで、OxyROMonでは展開されたPS3ゲーム、いわゆるJBフォルダーの内容を検証するために利用されています。IRD関連のメニューはPlayStation 3システムを選択した場合のみWeb UIに表示されるようになっており、今回のアップデートではCLI側の「import-irds」「purge-irds」にもシステムを指定して非対話で実行するためのオプションが追加されました。
また、複数ディスク構成のゲームなどで利用できるM3Uプレイリストについても、Web UIから全システム分をまとめて生成できる機能が追加されています。OxyROMonではM3UをRetroArch上でディスク交換するためのプレイリストとして利用する仕組みが用意されています。
CSO/ZSOやGDI、CUE/BIN→ISO変換も内蔵処理へ
0.24.0では、ROMフォーマットを変換する内部処理にも大きな変更が入っています。CSO/ZSOは外部ツール「maxcso」ではなく内蔵のxso-rsを利用する方式となり、GDI変換についてもgdidropをベースにしたgdi-rsによる処理へ変更されました。
さらに、これまでbchunkを利用していたCUE/BINからISOへの変換もOxyROMon本体に組み込まれています。NSP/NSZについても外部のnszツールからnsz-rsへ移行しており、一部フォーマットについて外部プログラムへの依存を減らす方向で改良が進められています。
このほかCSOではブロックサイズも変更され、2GiBを超えるファイルでは16KiBを使用することで、従来より約4%小さいファイルになると開発者は説明しています。一方、ZSOについてはOpen PS2 Loaderとの互換性を維持するため2KiBのままとされています。
Web UIが「閲覧画面」から本格的な管理画面へ
OxyROMonは、No-IntroやRedumpなどから入手できるDATファイルを利用し、手持ちのROMファイルを既知の正常なデータと照合して整理・検証するオープンソースのROM管理ツールです。Windows、macOS、Linux向けのビルドが用意されており、ROMソートや1G1R形式での整理、フォーマット変換など多数の機能を備えています。
もともとはCLIを中心としたツールでしたが、ここ最近のアップデートではWeb UIの拡張が急速に進められています。0.23.0ではROMのアップロードやURLからの取得が可能となり、今回の0.24.0では、そのROMを整理・検証・変換するところまでブラウザから操作できるようになりました。
Web UIには各システムの完成数を「482/500」のように表示する機能も追加され、操作メニューの整理やドラッグ&ドロップへの対応、キーボード操作などUIそのものにも多数の改善が加えられています。単にCLIの補助として用意された画面というより、OxyROMonの主要な管理機能を扱うためのフロントエンドへと着実に進化している印象です。















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