レトロゲーム機の映像出力に関する情報を扱うRetroRGBは9月21日、c0pperdragon氏が開発している「Lumacode」向けRGB/YPbPr出力アダプターの試作機を実演したと報告しました。これはLumacode改造済みのゲーム機から送られてくる信号を、RGBやYPbPr(コンポーネント)として出力するための外付けアダプターです。
今回のポイントは、新しい改造をゲーム機側に追加するのではなく、すでに導入済みのLumacode環境をそのまま利用できるところです。RetroRGBのBob氏によれば、既存のLumacode改造部分に変更を加える必要はなく、ゲーム機から出ているLumacode信号をアダプターに入力し、そこからRGBまたはYPbPrとして出力する仕組みになっています。
●LumaCode開発者資料
https://github.com/c0pperdragon/LumaCode/wiki
既存のLumacode改造をそのまま生かしてCRTへ出力
Lumacodeは、レトロゲーム機内部から映像情報をデジタル化して取り出すためにc0pperdragon氏が開発している仕組みです。開発者のWikiでは、NES向けの「PPUdigitizer」やマスターシステム向けの「VDPdigitizer」をはじめ、Atari 2600、Atari 7800、コレコビジョン、MSX、C64など、さまざまなハード向けの構成が公開されています。今回発表されたアダプターは、これら既存のLumacode環境そのものを置き換えるものではありません。
これまでLumacodeを利用していた環境に今回のアダプターを追加することで、アナログRGBやYPbPrを受け付けるブラウン管テレビ、PVMなどへの接続手段を増やせることになります。Bob氏の実演では、家庭用CRTとPVMの両方で映像を表示したほか、光線銃を使用した動作についても紹介されています。ただし、すべての光線銃やゲーム機との組み合わせで動作することが保証されたわけではなく、現時点ではあくまで試作機を使った実演結果です。
接続自体は、Lumacode改造済みの本体からRCAケーブルで信号をアダプターへ入力し、電源と出力ケーブルを接続する構成です。YPbPr出力ではD-subからコンポーネントへの変換ケーブルなどを利用し、RGB SCARTでは同期信号側に適切な抵抗を備えたケーブルの使用が推奨されています。接続するゲーム機はオンスクリーンメニューから選択でき、最後に使用した機種の設定も保存されるとのことです。
機種によってはゲインや位相の調整が必要
一方で、接続すればすべての機種でそのまま使用できるというわけではなく、一部のゲーム機では位相などの調整が必要になる場合があります。試作機では基板上のボタンを操作することでゲインや位相を調整することができ、その設定は電源を切ったあとやファームウェア更新後も保存されるとBob氏は説明しています。
また、Bob氏がオシロスコープで確認したところ、RGB各色の信号レベルは約700mVとなっていたほか、同期信号についても使用するケーブルに応じた値を確認できたとしています。現段階では正式な製品版ではありませんが、単に映像が表示できるというだけではなく、RGB/YPbPr出力用のアダプターとして調整を進めている段階であることがうかがえます。
現在は試作段階。価格や正式な発売日は未発表
今回紹介されたRGB/YPbPrアダプターは、9月22日時点ではまだ一般販売されていません。Bob氏は「年末までには販売できるはず」との見通しを示していますが、正式な発売日や価格、日本から購入できるかといった販売条件については確認できていません。
さらにBob氏は、アナログ出力用の今回のアダプターと従来のデジタル変換環境を切り替えて使う構成についても言及しています。バッファーを備えたスイッチなどを使用した場合、CRTでゲームをプレイしながら別系統で映像を取り込むといった使い方も想定していますが、この点については今後テストするとしており、現時点で動作が確認された機能ではありません。
すでにLumacode改造を導入しているユーザーにとっては、本体側の改造をやり直すことなく、ブラウン管やPVMへのアナログ映像出力という選択肢を追加できる可能性があります。正式版の仕様や価格、対応する販売地域などについては、今後の発表を待つ必要がありそうです。
via.RetroRGB















ダンジョンズ&ドラゴンズ ビジュアル大全 半世紀を超えるその歴史とアート









ゲームコンソール2.0