PS Vitaが本格メディアプレーヤーに!「VitaMediaDeck」が大型進化、PC用動画変換ツールも登場

PS Vitaが本格メディアプレーヤーに!「VitaMediaDeck」が大型進化、PC用動画変換ツールも登場

PS Vita向けのネイティブメディアプレーヤー「VitaMediaDeck」が、大幅な機能強化を遂げています。ローカルに保存した動画だけではなく、WebDAVやSFTP、SMBといったネットワーク上のストレージから動画を再生できるほか、複数の音声や字幕の切り替え、シーク機能なども強化されています。

さらに、PC上でさまざまな動画をPS Vita向けに変換できる「VitaMediaDeck Transcoder」も公開されています。こちらはVitaMediaDeck本体とは別に提供されているツールで、最新の高解像度動画やHDR動画などを、PS Vitaで扱いやすい形式に変換できるのが特徴です。

●VitaMediaDeck GitHub
https://github.com/spyro-98/VitaMediaDeck

●VitaMediaDeck Transcoder GitHub
https://github.com/spyro-98/VitaMediaDeck-Transcoder

ネットワーク上の動画もPS Vitaから直接再生可能に

VitaMediaDeckは、Homebrewが利用可能なPS Vita向けに開発されているメディアプレーヤーです。ゲームのエミュレーターではなく、動画や音楽などを再生するためのアプリで、PS Vita本体に保存したファイルに加えて、認証付きWebDAV、SFTP、SMBなどのネットワークソースにも対応しています。

動画再生では、AACで収録された複数の音声トラックを認識し、再生中に切り替えることが可能です。字幕についてもSubRip(SRT)、ASS/SSA、WebVTT、MOV textなど複数の形式に対応しており、こちらも動画を閉じることなく切り替えられるようになっています。日本語、中国語、韓国語などに合わせた字幕用フォントプロファイルも用意されています。

また、Matroska(MKV)やMP4ファイルのシーク処理も改善されています。H.264のインデックス情報を利用して目的の位置へ移動する仕組みが採用されており、動画の途中から再生を再開する際なども、従来よりスムーズな動作を目指した設計となっています。ローカルとネットワーク上の動画には再生履歴を保存でき、前回停止した位置からの再開にも対応しています。

このほか、動画ごとのカバー表示やサムネイルキャッシュ、再生中の映像を小さく表示するミニプレーヤーなども搭載。単純に動画ファイルを開いて再生するだけではなく、PS Vitaをひとつのメディアライブラリーとして利用することを意識した作りになっています。

PCでPS Vita向け動画を作れる「VitaMediaDeck Transcoder」

もうひとつ注目したいのが、VitaMediaDeckとは別に公開されている「VitaMediaDeck Transcoder」です。PythonとFFmpegを利用したPC向けの動画変換ツールで、macOS、Windows、Linuxに対応しています。VitaMediaDeckのVPKに含まれているわけではなく、必要なユーザーがPC側で利用する独立したツールです。

出力される動画は、PS Vitaの画面に合わせて最大960×544ピクセルに調整され、H.264 High ProfileとAAC-LCを中心とした構成になります。元動画のアスペクト比を維持しながら最大60fpsまで扱えるほか、複数の音声トラックや字幕、チャプター、言語情報、タイトルなどのメタデータも維持することが可能です。

埋め込み済みのアートワークがある場合はそれを利用し、適切な画像がないときには動画から代表的なフレームを抽出してカバーとして埋め込む機能も備えています。変換終了後にはストリームや動画の長さなどをチェックする検証処理も行われます。

さらに、近年増えているHDR動画についてもHDRからSDR BT.709へのトーンマッピングに対応。4K HDRなどPS Vitaではそのまま扱いにくい動画を、PS Vita向けの解像度や映像形式にまとめて変換するといった使い方ができます。GPUなどの環境に応じてVideoToolbox、NVENC、AMF、VAAPIなどのハードウェアエンコーダーを利用し、利用できない場合はx264にフォールバックする仕組みも用意されています。

2026年にPS Vitaをメディア端末として再活用

発売から長い年月が経過したPS Vitaですが、VitaMediaDeckを利用することで、本体内の動画を見るだけではなく、自宅のNASなどに保存した映像をネットワーク経由で再生するメディア端末として活用できるようになります。PC側のTranscoderと組み合わせれば、現在使われているさまざまな動画形式をPS Vita向けに変換して持ち出すといった使い方もできそうです。

なお、VitaMediaDeckは現在もPublic Betaとして開発が続けられています。開発者も、ネットワーク再生についてはさまざまなPS Vita本体やサーバー環境で、引き続き実機テストが必要だとしています。導入する場合は、正式な製品版ではなく開発中のHomebrewであることを理解したうえで試したほうがよさそうです。

ちなみに、9月16日時点でGitHub上のVitaMediaDeckはさらにバージョン1.2まで更新されており、HTTP/HTTPSやWebDAV、SFTP、SMBからのダウンロード機能、QRコード読み取り、画像ビューアーなど、メディアプレーヤーの枠をさらに広げる機能も追加されています。PS Vitaを現代的なメディア端末として活用するHomebrewとして、今後のアップデートにも注目したいところです。

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