ドリームキャスト実機でGD-ROMを途中再開しながら吸い出し。「DreamShell NeXT 0.9」公開、exFATにも対応

ドリームキャスト実機でGD-ROMを途中再開しながら吸い出し。「DreamShell NeXT 0.9」公開、exFATにも対応

ドリームキャスト向けHomebrew環境「DreamShell」をベースにしたフォーク「DreamShell NeXT 0.9」が、2026年9月15日に公開されました。TPMJB氏が開発を進めているもので、無料でダウンロードすることができます。

●DreamShell NeXT 0.9 GitHub Release
https://github.com/TPMJB/DreamShell_NeXT/releases/tag/0.9

今回のバージョンでは、ドリームキャスト実機からGD-ROMを吸い出す「GD Ripper 2.2.1」を搭載。吸い出し作業を途中で停止して再開できるStop/Resume機能に加えて、復旧用チェックポイントやCRC、ディスクカタログとの照合、保存先からの読み戻し確認、読み出しエラーが発生したセクターを対象にした復旧機能などが用意されています。

また、従来のFAT32に加えてexFATにも対応。長時間かかることもあるGD-ROMの吸い出しを途中から再開できるなど、手持ちのディスクを保存する際の利便性や、エラー発生時のやり直しにかかる負担を軽減できる環境になっています。

吸い出したゲームは、そのままGamesアプリからスキャン可能

「DreamShell NeXT 0.9」に搭載されているGD Ripper 2.2.1では、IDE/CFが接続されている場合は「/ide/Games」、それ以外では「/sd/Games」を標準の保存先として使用します。必要に応じてGamesフォルダも自動的に作成され、ディスクごとにGDIファイルやトラックデータが保存される仕組みです。

この保存先はDreamShell NeXTの「Games」アプリが利用する標準フォルダと共通化されており、GD-ROMを吸い出したあとにGamesを開くことで、そのままライブラリをスキャンすることができます。単にディスクイメージを作成するだけではなく、保存から管理までをひとつの環境で行えるのが特徴です。

なお、先日当サイトで紹介したドリームキャスト向けディスク吸い出しツール「dreamdump」とは別のプロジェクトです。DreamShell NeXTはGD-ROMの吸い出し専用ツールではなく、ゲームの起動やVMUの管理、ファイル操作、各種メンテナンス機能まで備えた統合環境となっています。

VMU管理やISO Loaderなどもまとめて刷新

DreamShell NeXT 0.9のベースとなっているcore/APIは「DreamShell 4.0.5 Beta 3」です。今回のアップデートではGD Ripperだけではなく、「Games」や「ISO Loader」のインターフェースも刷新されています。

VMU Managerでは複数のセーブデータをまとめてコピーできる機能に加えて、VMU全体をイメージ化する機能も搭載。そのほかにもFile Manager、Settings、GD Play、BIOS Flasher、Region Changer、Speedtest、Memtest、Networkといった各種アプリが含まれています。

配布されているZIPファイルにはDreamShell本体の「DS」フォルダに加えて、ブートローダー用とDreamShell NeXT本体のCDイメージも収録されています。既存環境から更新する場合はDSフォルダをバックアップしたうえで置き換える形となっており、DreamShell NeXT 0.9を導入するためにBIOSを書き換える必要はありません。

一部の最終修正はドリームキャスト実機で未確認

一方で、現時点ではすべての機能について最終版がドリームキャスト実機で確認済みというわけではありません。

開発者によるとビルドと140件の自動テストは通過しているものの、SettingsのナビゲーションやGD Playの最終修正については、このリビジョンで実機による再テストが行われていないとのこと。また、シリアルポート接続のSDカード環境では『Bust-A-Move 4』に関する問題も残されています。

そのため、現段階では完全な安定版というよりも、今後の実機フィードバックを通じてさらに改善されていくバージョンと見ておいたほうがよさそうです。

なおTPMJB氏は、DreamShell NeXTの開発には大幅なAI支援を利用していることも明らかにしています。SWAT氏によるオリジナルのDreamShellやKallistiOSなど既存プロジェクトをベースにしつつ、GD-ROMの吸い出しの信頼性向上やコントローラーでの操作性改善を目的として開発が進められています。

特に、GD-ROMの吸い出しを途中で停止・再開できる点や、CRC、読み戻し確認、エラーセクターの復旧、さらにexFATまでサポートした点は、ドリームキャスト実機を使って手持ちのディスクを保存・管理したいユーザーにとって注目のアップデートといえそうです。

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