OSSC ProのExtra AV Out新版が登場。コンポジットとS-Videoを追加し4系統同時出力

OSSC ProのExtra AV Out新版が登場。コンポジットとS-Videoを追加し4系統同時出力

レトロゲーム向け映像プロセッサー「OSSC Pro」で、ちょっと面白い拡張ボードが登場しそうです。

YouTubeチャンネル「MarcoRetro」で映像機器の検証動画などを公開しているMarcoRetro氏は2026年8月31日、OSSC Pro開発者のmarqs氏が設計した新版「Extra AV Out Addon for OSSC Pro」のプレビュー動画を公開しました。同氏による紹介記事もRetroRGBに掲載されています。

しかも、HDMI、RGB、S-Video、コンポジットの4系統を同時に出力可能。OSSC Proで240pへダウンスケールした映像を複数のCRTへ同時表示するといった、かなりマニアックな使い方もできるようになります。

AD723を搭載しコンポジットとS-Videoを直接出力

これまで販売されていたExtra AV Outは、OSSC Pro本体側面の拡張端子に接続し、D-Sub 15ピンからRGB/YPbPr系のアナログ映像を出力するための拡張カードでした。

旧版には3.5mmアナログ音声出力とS/PDIF出力も搭載されていますが、一般的な家庭用CRTテレビへ接続する場合、SCARTやコンポーネントなどへ変換するための追加機器が必要になるケースがありました。

今回の新版では、新たにAD723エンコーダーを搭載。これによってコンポジット(CVBS)とS-Videoを拡張ボードから直接出力できるようになっています。従来のRGB系アナログ出力も維持されているため、接続できるCRTの幅が大きく広がることになります。

特にコンポジット入力しか備えていない家庭用CRTへOSSC Proから直接映像を送れるようになる点は、レトロゲーム環境を構築しているユーザーにとって面白いポイントといえそうです。

▲動画ではなぜかモザイクがかけられていました。

HDMI、RGB、S-Video、コンポジットを同時出力

さらにユニークなのが、複数の映像出力を同時に利用できるところです。

  • HDMI
  • RGB
  • S-Video
  • コンポジット

という4系統を同時に接続できると説明されています。

ただし、それぞれに異なる映像を出力できるという意味ではありません。旧版Extra AV Outの商品説明でも、デジタル出力とアナログ出力には同一解像度・同一リフレッシュレートの信号が出力される仕様となっており、新版も同じ映像を複数の出力へ送る用途になります。

たとえばOSSC ProでHDMI入力された映像を240pへダウンスケールし、それをRGB対応CRT、S-Video対応CRT、コンポジットのみのCRTで同時に表示しながら、HDMI側を別のディスプレイや配信用機器へ送るといった構成が考えられます。

PAL/NTSCを選択。50/60Hzへの変換にも対応

映像方式についてMarcoRetro氏は、2026年7月26日に公開されたOSSC Pro firmware v0.83を使用することで、メニューからPAL、PAL-M/N、NTSCを選択できると説明しています。またFramelock設定を利用することで、50Hzまたは60Hzへ出力周波数を合わせることも可能とされています。

なお、firmware v0.83そのものは7月26日に公開されたもので、今回8月31日に新ファームウェアが公開されたという話ではありません。GitHubで公開されているv0.83のリリースノートでは、Extra AV Outのアナログ音声出力に関する改善などが確認できます。

MarcoRetro氏は、コンポジット/S-Videoで240pを出力できるダウンスケーラーについて、Extron Emotia以外では唯一の存在と説明しています。ただし、これはMarcoRetro氏による評価であり、市場に存在するすべての機器を網羅した比較結果として確認されたものではありません。

9月末に少量入荷の見込み。ただし価格などは未定

現時点では、新版Extra AV Out Addonの正式な販売ページや価格、発売日は明らかになっていません。

MarcoRetro氏によると、Video Game Perfectionでは2026年9月末までに少量が入荷することが期待されているものの、AD723エンコーダーの調達状況にも左右されるとのこと。そのため、9月末という時期も確定した発売日ではありません。

また、RCA端子とS-Video用DIN端子が追加されたことで、既存の3Dプリントケースも新版に合わせた変更が必要になります。OSSC ProのハードウェアリポジトリではExtra AV Out用ケースデータが公開されていますが、RetroRGBの記事公開時点では新版端子に合わせた更新はまだ行われていないとされています。

Video Game Perfectionでは従来版Extra AV Outが36ユーロで掲載されていますが、現在は在庫切れとなっています。この商品ページは旧版のものであるため、36ユーロという価格を新版の販売価格と考えることはできません。

コンポジットしか入力できない家庭用CRTからRGB対応の業務用モニター、さらにHDMI機器まで、同じ映像を一度に出力できる新版Extra AV Out Addon。OSSC Proを単なるアップスケーラーではなく、「新旧さまざまな映像機器をつなぐハブ」として使いたい人にとって、かなり面白い拡張カードになりそうです。

via.RetroRGB

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