GitHubユーザーのBillyJr0127氏は2026年8月12日、体感型テレビゲームなどで使われていた「XaviX」シリーズを対象とした新しいエミュレーター「XaviXEmu v0.3.0-alpha」を公開しました。
『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』をはじめ、専用の剣型コントローラーや光学式センサーを必要とするゲームを、マウス操作に置き換えて遊べるようにするWindows向けエミュレーターです。
●XaviXEmu v0.3.0-alpha(GitHub)
https://github.com/BillyJr0127/XaviXEmu/releases/tag/v0.3.0-alpha
専用コントローラーをマウスで再現
XaviXは、2000年代を中心に発売された「テレビにつないですぐ遊べるゲーム機」などで採用されていたゲーム向けSoCです。ゲーム本体と専用コントローラーが一体になった製品も多く、剣、ボクシング、ライトセンサー、ワイヤレスコントローラーといった特殊な入力装置が使われていました。
XaviXEmuでは、こうした特殊な入力をマウスやキーボードで再現。『剣神ドラゴンクエスト』では、マウスを動かすことでゲーム内の剣を操作できるようになっています。開発者が現時点で「Playable」として掲載しているのは、以下の6種類のROMセットです。
- 『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』
- 『Let’s! TVプレイ 体感格闘 ワンピース パンチバトル』
- 『Let’s! TVプレイ 闘印奥義 陰陽大戦記』
- 『The Lord of the Rings: Warrior of Middle-Earth』
- 『Star Wars Saga Edition – Lightsaber Battle Game』米国版
- 同作の日本版
ゲームによって、剣、二重反射センサー、光学入力などを個別にモデル化しているのが特徴です。対応タイトルではEEPROMの保存やステートセーブ、PNG形式のスクリーンショット撮影も利用できます。
MAMEで「NOT WORKING」とされる作品に特化
XaviXEmuは汎用的なXaviXエミュレーターではなく、対応タイトルごとに必要なハードウェア動作や入力方式を調査して実装する、実験的なプロジェクトです。
開発の出発点となったのは、MAMEの『剣神ドラゴンクエスト』用ドライバーの調査でした。MAMEの現行ソースでは、今回Playableとされているタイトルも主に特殊入力の問題から「MACHINE_NOT_WORKING」扱いとなっています。
XaviXEmuでは、マウスから生成した仮想的なセンサー信号をゲームに渡すことで、実際のコントローラーがなくても操作できるようにしています。ただし、光学センサーや無線コントローラーの挙動を実機と完全に同じタイミングで再現するものではなく、開発者も「ハードウェアとして完全な入力再現ではない」と説明しています。
ハム太郎、TV-PCドラえもん、NARUTOも実験対応
v0.3では、新たに3タイトルの実験的な対応も追加されました。『ハムちゃんず大集合 ダンスするのだ!走るのだ!』では、左右のワイヤレスコントローラーを振る操作や、メニューの決定操作を再現。タイトル画面とアクティビティメニューまで動作しますが、ゲーム全体のクリア確認はまだ行われていません。
『TV-PC ドラえもん』では、タイトル画面とメインメニュー、マウス、カーソルキー、24C16 EEPROMに対応。タケコプターを使った飛行操作も確認されています。一方で、キーボードの全キーや後半のプログラムは未検証です。
XaviX 2を使用する『Let’s! TVプレイ NARUTO-ナルト- 忍者体感 だってばよ!』も、タイトル画面、メニュー、キャラクター選択、ストーリー分岐まで進めるようになりました。ただしCPU、GPU、音声、ジェスチャー入力などはまだ開発途中となっています。
Windows 10/11に対応。ゲームデータは付属せず
XaviXEmuの対応OSは64bit版Windows 10/11です。UIは繁体字中国語と英語に対応しています。配布ファイルにはROM、BIOS、ファームウェアなどのゲームデータは一切含まれていません。利用には、対応表のCRCおよびSHA-1と一致する、合法的に入手したROMデータが必要です。
また、現在のWindows向けビルドにはデジタル署名が付いていないため、初回起動時にWindowsの警告が表示される場合があります。
プロジェクトはBSD 3-Clauseライセンスでオープンソース公開されています。開発には人間による指示、レビュー、テストのもとでOpenAI Codexも利用されていることがREADMEで明記されています。
特殊なコントローラーとセットになった体感ゲームは、通常のゲーム以上に実機環境の維持が難しいジャンルです。まだ対応タイトルを限定したアルファ版ではあるものの、専用の剣や光学センサーがなくても当時のゲームを操作できるという点で、ゲーム保存の面からも興味深いプロジェクトといえそうです。
●XaviXEmu公式リポジトリ
https://github.com/BillyJr0127/XaviXEmu
●対応状況と制限事項
https://github.com/BillyJr0127/XaviXEmu/blob/main/docs/compatibility.md
●操作方法
https://github.com/BillyJr0127/XaviXEmu/blob/main/docs/controls.md
via GitHub















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