オールインワンの互換ハード『SuperSega』はスーパー32XとメガCDにも対応。ドリキャスはGD-ROM互換ドライブの可能性も?

オールインワンの互換ハード『SuperSega』はスーパー32XとメガCDにも対応。ドリキャスはGD-ROM互換ドライブの可能性も?

スペインのセガファンのチームが、メガドライブ(ジェネシス)とマスターシステム、SC-3000、SG-1000、セガサターン、ドリームキャストを動かすことができる互換機『SuperSega』を発表し世界中で大きな話題を呼びましたが、それについての続報が海外メディアのTime Extensionに掲載されていました。

この『SuperSega』は、Virtex Ultrascale+ FPGAチップを搭載したマシンで、セガの様々なハードを1台で再生することができる互換機です。同プロジェクトの広報を務めるクリスティーナ・ブルゲス氏によると、三角屋根のようなデザインになっているのは、マスターシステムから互換機の構想が始まったのが理由とのこと。

オールインワンの互換ハード『SuperSega』はスーパー32XとメガCDにも対応。ドリキャスはGD-ROM互換ドライブの可能性も?

また、当初の発表から省略されていたスーパー32XとメガCDもプレイ可能ではあるものの、スーパー32Xを遊ぶときはオリジナルのハードが必要であることも明らかにしています。

もうひとつ、多くの人が疑問に感じていたのはドリームキャストの対応です。こちらはVirtex Ultrascale+ではドリームキャストの動作をエミュレートすることができる100K~200Kのロジックセルがあり、実際にいくつかのゲームは稼働中であるといいます。

オールインワンの互換ハード『SuperSega』はスーパー32XとメガCDにも対応。ドリキャスはGD-ROM互換ドライブの可能性も?

しかし、ドリームキャストが採用していた独自のフォーマットを読み込むことができるGD-ROMドライブについては、チームはまだ調査中であると述べています。「GD-ROMのディスクを読み込める光学ドライブはいくつかありましたが、それが使えるかどうかはわかりません」とクリスティーナ氏はいいます。それに加えて、「たとえ互換ドライブが使えないとしても、ユーザーはDVDドライブかSDカードから自分のISOをメモリにロードできるでしょう」とも付け加えています。

オールインワンの互換ハード『SuperSega』はスーパー32XとメガCDにも対応。ドリキャスはGD-ROM互換ドライブの可能性も?
▲広報を務めるクリスティーナ・ブルゲス氏の兄で、本プロジェクトの主任エンジニア・アレハンドロ・マーティン氏。

気になるハードの価格に関しては、価格は400~450ドル程度を目指しており、現在セガに連絡をとっており、そちらでライセンスのゲームが取得できた場合や、GD-ROM互換の光学ドライブ、内蔵SSDなどを含めた場合は、もう少し価格が上がる可能性もあります。

オールインワンの互換ハード『SuperSega』はスーパー32XとメガCDにも対応。ドリキャスはGD-ROM互換ドライブの可能性も?

現在はまだプロトタイプのボードを開発中であるためリリース日を決定するのは難しいものの、プロトタイプボード自体は9月~10月には完成する予定。その後FPGAコアの完成を目指し、さらにGUIを作り込んでいく予定になっています。今月末には資金調達のためのキャンペーンを実施するか、あるいは別の手段で資金を調達したいと考えており、まだまだ多くの作業が残っているようです。

いずれにせよすぐに手に入るという状況ではなさそうなので、今後の続報も楽しみに間違いですね。

via.Time Extension

ABOUT US
アバター画像
高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。