FPGAベースのオープンソースプロジェクト『MiSTer FPGA』ですが、とりあえずめぼしい家庭用ゲーム機のコアはチェックしたので、いよいよ他のカテゴリーもチェックしていくことにしました。そこでまず取り上げるのが、ホビーパソコンとして根強い人気を誇るMSXです。
どうやら『MiSTer FPGA』のMSXコアは、1chipMSXのものを移植したものようで、若干他のコアに比べてセットアップに癖がある印象でした。ちなみに、特徴は以下の通りになります。
『MiSTer FPGA』MSXコアの特徴
- MSX / MSX2 / MASX2+ / MSX3に対応
- サウンドYM2149(PSG)、YM2419(OPLL)、SCCに対応
- 仮想カートリッジによるさまざまなサウンドとメモリの拡張
- CPUのターボモード
- マウス
- ジョイスティック
- リアルタイムクロック
- VHDイメージのHDD
- SDカードは、<4GB(SDSC)および> 4GB(SDHC / SDXC)をサポート
- I / Oボードv5.xにセカンダリSDカードは不要。SDSCカードとSDHCカードの両方をサポートします。
ゲームの呼び出しは直接行えず。コアのメニューから呼び出せるのが「VHDイメージ」と呼ばれるものです。これがちょっとややこしいんですよね・・・・・・!? VHDというと、ビデオ規格のほうかと思ってしまいがちですが、こちらはいわゆる仮想ディスクです。sdcreate utilというツールを使ってSDカードをフォーマットしてファイルをコピーしていきます。こちらで作った仮想ディスクにゲームのファイルなどを入れて、boot.vhdなどのファイル名にしたものを『MiSTer』のコアに入れていくといった感じです。
こうした仕組みになっているということもあり、どちらかというとユーザー体験としてはエミュレーターに近いものになってしまっているという意見も出ています。たしかにランチャーなども使え一見便利なのですが、ひとつひとつのゲームを起動するのにかなり時間が掛かるため、全般的にはいまひとつといった印象は拭えません。まぁ、それでもMSXのゲームをお手軽に楽しめるという意味ではいいのかも!?
●MSX for MiSTer Board
https://github.com/MiSTer-devel/MSX_MiSTer