1998年のレースゲーム『Need for Speed III』がPS Vitaで動作! ワイド画面にも対応した非公式移植「NFS3VITA 1.0」公開

1998年のレースゲーム『Need for Speed III』がPS Vitaで動作! ワイド画面にも対応した非公式移植「NFS3VITA 1.0」公開

1998年に発売されたPC向けレースゲーム『Need for Speed III: Hot Pursuit』をPS Vitaで動作させる非公式移植「NFS3VITA 1.0」が、2026年10月17日に公開されました。開発を手掛けたのはNDRWhun氏で、GitHubのリリースページからVPKファイルをダウンロードすることができます。

今回の移植では、PS Vitaの画面に合わせた16:9のワイド表示に対応しているほか、アナログスティックや本体のボタンを使ってレースを楽しめるようになっています。なお、プレイするには改造済みのPS Vitaと、オリジナルのPC版ゲームデータが別途必要です。

●NFS3VITA 1.0(GitHub Releases)
https://github.com/NDRWhun/NFS3VITA/releases/tag/release-1.0

●NFS3VITA
https://github.com/NDRWhun/NFS3VITA

警察車両との追走も楽しめる『Need for Speed III』

『Need for Speed III: Hot Pursuit』は、Electronic Artsが1998年に発売したレースゲームです。高性能なスポーツカーを操ってレースを繰り広げるだけではなく、警察車両とのスリリングな追走が楽しめる「Hot Pursuit」モードが特徴となっています。ちなみに、日本ではPlayStation版が『オーバードライビンIII』というタイトルで発売されました。

今回公開された「NFS3VITA」は、こうした往年のレースゲームをPS Vitaで遊べるようにする非公式の移植プロジェクトです。ただし、PlayStation版をPS VitaのPS1互換機能で動かすものではなく、当時のPC版を基にしているところが大きな特徴です。

具体的には、PC向けゲームのコードを別の環境で動作させるために変換する「nfs-recompiled」というプロジェクトを利用。さらに、PS VitaのGPUに対応する独自の描画処理を実装することで、ゲームをネイティブ動作させています。

PS Vitaの画面を生かした16:9表示に対応!

今回の移植で注目したいのが、PS Vitaのディスプレイに合わせたワイド画面への対応です。

「NFS3VITA 1.0」では、Windows版向けに開発された「Modern Patch 1.6.1」をベースに、PS Vitaの960×544ピクセルで動作するように調整されています。レース中の画面表示に加えて、HUDやメニュー、視野角なども16:9に対応しており、携帯機の横長画面を生かしてレースを楽しむことができます。

一方、通常のメニュー画面やロード画面については、元の4:3表示を全画面に引き伸ばす方式が採用されています。こちらは設定ファイルを変更することで、左右に余白を設けた4:3表示に切り替えることも可能です。

操作方法についてもPS Vita向けに調整されています。標準設定ではRボタンがアクセル、Lボタンがブレーキ、左アナログスティックがステアリングに割り当てられており、△ボタンで視点を切り替えることができます。

また、ゲーム内の操作設定メニューからボタンの割り当てを変更できるほか、プレイヤー名の入力には画面内キーボードも利用できます。PC向けに作られたゲームでありながら、PS Vita本体の操作だけで扱いやすいように工夫されているのです。

プレイにはPC版のゲームデータと改造環境が必要

「NFS3VITA 1.0」はPS Vitaだけではなく、PS TVにも対応しています。ただし、利用するにはHENkaku Ensōまたはh-encoreを導入した環境が必要です。

導入する場合は、GitHubのリリースページで公開されている「NFS3VITA.vpk」をVitaShellからインストールします。そのうえで、正規に所有しているPC版『Need for Speed III: Hot Pursuit』のゲームデータから、fedataとgamedataフォルダーを取り出し、ux0:data/nfs3vita/に配置する必要があります。

さらに、別途入手した「Modern Patch 1.6.1」のアーカイブから、nfs3.iniとdrivers、fedata、gamedataを同じ場所にコピーし、必要なファイルを上書きする仕組みです。つまり、VPKファイルをインストールするだけですぐに遊べるわけではありません。

なお、現時点では霧の描画に対応していないほか、ゲーム内の画面解像度設定をコントローラーから変更できないといった制約があります。また、分割画面プレイではふたり目のコントローラー入力がサポートされていません。全コースやゲームモードでの動作安定性についても、引き続き確認が必要です。

それでも、1998年のPC向けレースゲームが、PS Vitaのワイド画面と本体操作に対応した形で動作するようになったのは興味深いところです。当時PCで楽しんでいたレースを、今度は携帯ゲーム機でプレイできるという点でも、レトロゲームファンにとって気になるプロジェクトといえるでしょう。

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