初代Xbox版『Burnout 2』をPCで動かす非公式プロジェクトが大幅高速化! 平均フレームレートが約37パーセント向上

初代Xbox版『Burnout 2』をPCで動かす非公式プロジェクトが大幅高速化! 平均フレームレートが約37パーセント向上

初代Xbox向けに発売されたレースゲーム『Burnout 2: Point of Impact』をWindows PC上で動作させる非公式プロジェクト「burnout2-recompilation」の最新バージョンとなるv1.1が、2026年10月11日に公開されました。

本プロジェクトは、開発者のtimftw21氏が手掛けているもので、Xbox版のゲームプログラムをWindows PC向けに再コンパイルすることで動作させるものです。CriterionやElectronic Artsによる公式移植ではありません。

今回のアップデートではパフォーマンスの最適化が重点的に行われており、開発者が実施した比較テストでは、平均フレームレートが約37パーセント向上しています。さらに、内部解像度の変更やキーボードのキー割り当てなど、新たな設定項目も追加されています。

●burnout2-recompilation プロジェクトページ(GitHub)
https://github.com/timftw21/burnout2-recompilation

平均43.75fpsから60.02fpsへと大幅に改善!

今回公開されたv1.1で最大の注目ポイントとなるのが、ゲームの動作速度の改善です。

開発者はAMD Ryzen 5 5600XとNVIDIA GeForce RTX 5060 Tiを搭載したPCを使用し、最適化前後のパフォーマンスを比較しています。

テストは、画面のリフレッシュレートを60Hz、内部解像度を標準設定とし、フレーム補間を無効、垂直同期を有効にした状態で実施されました。

その結果、以下のような改善が確認されています。

測定項目最適化前v1.1
平均フレームレート43.75fps60.02fps
通常のフレーム処理時間23.12ms16.67ms
遅いフレームの処理時間(99パーセンタイル)30.84ms17.95ms
最大メモリ使用量530MiB204MiB

平均フレームレートは約37パーセント向上しており、処理が重いフレームの所要時間も約42パーセント短縮されています。さらに、最大メモリ使用量についても約61パーセント削減されました。

こうした改善は、グラフィックスデータの転送に使用するバッファーの再利用や、CPUとGPU間で発生する不要な待機時間の削減、描画コマンド処理の高速化などによって実現されています。

ただし、これらは開発者が特定のPC環境で実施したレースの記録に基づく数値です。すべてのPCやコースで同様の改善が得られるわけではなく、負荷の高い場面では依然としてフレームレートが低下する場合もあります。

最大4倍の内部解像度やキー割り当ての変更にも対応!

v1.1ではパフォーマンスの改善に加えて、ゲームをより快適に楽しむための機能も追加されています。

グラフィックス関連では、内部解像度を標準の640×480ドットから、最大4倍となる2560×1920ドットまで変更できるようになりました。高解像度に設定することで、従来よりもくっきりとした映像でゲームを楽しめます。ただし、解像度を高くするほどGPUへの負荷も増加します。

また、キーボードのキー割り当てを自由に変更できる機能も追加されました。設定を初期状態に戻すことも可能で、自分の好みに合わせて操作環境を調整できます。

さらに、高リフレッシュレートのディスプレイ向けに、フレーム補間機能も用意されています。

こちらは60Hzを超える表示設定を選択すると自動的に有効になりますが、手動で無効にすることも可能です。ただし、ゲーム内部の処理は60Hzのままであり、ゲームそのものが高フレームレートで動作するようになるわけではありません。

フレーム補間によって表示を滑らかにできる一方で、動きの速い場面では映像の乱れが発生したり、表示に約1フレーム分の遅延が加わったりする可能性があります。

このほか、ゲーム側とディスプレイ側のフレームレートを表示する機能や、パフォーマンスを記録する機能なども追加されています。

利用にはXbox版のゲームデータとビルド環境が必要

「burnout2-recompilation」は、現在GitHubで無料公開されています。ただし、一般的なPCゲームのように実行ファイルをダウンロードするだけで遊べるものではありません。

利用するには、64ビット版WindowsとDirectX 11に対応したグラフィックスカードに加えて、以下の開発環境を用意する必要があります。

  • Visual Studio 2026(C++によるデスクトップ開発環境とWindows SDK)
  • CMake 4.2以降
  • Git for Windows
  • 自分で用意した対応する米国版Xbox用ディスクイメージ

基本的な導入手順としては、GitHubで配布されている「Installation.zip」を展開し、必要な開発環境をインストールしたうえで「Build.cmd」を実行します。

その後、対応するXbox版のディスクイメージを選択すると、必要なゲームファイルの準備とWindows用アプリケーションのビルドが行われます。完成したフォルダー内の「b2.exe」からゲームを起動できます。

なお、配布されているファイルにゲーム本体のデータは含まれていません。初回セットアップでは依存ファイルのダウンロードにインターネット接続も必要です。

ゲームは動作するものの、まだ開発途中の段階

本プロジェクトは、2026年10月10日にv1.0が公開されたばかりです。

初期バージョンの段階ですでに、ゲームの起動やメニュー操作、ドライビングレッスン、クラッシュモードのロード、プロフィールのセーブとロードなどが利用できる状態になっていました。

また、ゲーム中の効果音やBGM、シャドウや反射などのグラフィックス表現についても修正が進められています。

一方で、すべてのゲームモードやコース、セーブデータを使った進行状況などについては検証が完了していません。高解像度での描画やフレーム補間についても、さまざまな環境での動作確認が続けられています。

そのため、現時点ではゲーム全編を問題なくプレイできる完成版というわけではありません。

それでも、初代Xbox向けのゲームをWindows PC上で動作させるだけでなく、公開直後のアップデートで大幅なパフォーマンス改善を実現している点は興味深いところです。

今後、残された不具合の修正や動作検証が進むことで、より手軽に『Burnout 2』をPCで楽しめるようになることにも期待したいところです。

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