1995年にアーケードで登場したセガの人気レースゲーム『セガラリーチャンピオンシップ』を、Androidスマートフォンやタブレットで楽しめるようにする非公式プロジェクト「Port0r」のAndroid版v0.1.0が公開されました。
開発者のjacquesdupontd氏が2026年10月10日(日本時間)にGitHubで公開したもので、タッチスクリーンや端末の傾きを利用した操作に加え、ゲームパッドにも対応しています。また、同時にLinux PCやSteam Deck向けのバージョンもリリースされています。
今回対象となっているのは、セガサターンなどに移植された家庭用版ではなく、セガのアーケード基板「Model 2」で稼働していたオリジナル版です。
●Port0r Android版v0.1.0(GitHub)
https://github.com/jacquesdupontd/port0r/releases/tag/android-v0.1.0
●Port0r Android版導入ガイド(GitHub)
https://github.com/jacquesdupontd/port0r/blob/android-v0.1.0/ANDROID.md
●Port0r開発プロジェクト(GitHub)
https://github.com/jacquesdupontd/port0r

タッチ操作や端末の傾きで『セガラリー』が楽しめる!
Android版「Port0r」の大きな特徴は、スマートフォンやタブレットだけでも操作できるように、専用のタッチコントロールが用意されていることです。
画面左側を指でスライドするとステアリング操作が行えるほか、画面右下にはアクセルとブレーキ、シフトチェンジ用のボタンが配置されています。各ボタンの大きさや透明度なども調整できるため、端末の画面サイズに合わせた設定が可能です。

さらに、スマートフォンやタブレットをハンドルのように回したり、左右に傾けたりしてステアリング操作を行うこともできます。BluetoothやUSBで接続したゲームパッドにも対応しており、ボタンの割り当ても自由に変更できます。
こうした操作方法を選べることで、外出先ではタッチ操作、自宅ではゲームパッドを使用するといった遊び方も可能になります。



画面いっぱいに表示できるほか、HDテクスチャにも対応
グラフィック面では、アーケード版の画面をそのまま拡大するだけでなく、ゲーム内の描画範囲を広げることで、ワイド画面にも対応しています。速度計やタイムなどの表示を維持しながら、コースの左右をより広く見渡せるようになっています。
また、GPUを利用したVulkanレンダラーを採用し、端末の処理性能に応じて描画解像度を自動調整する機能も搭載されています。必要に応じて解像度を下げ、シャープ化処理を施すことで、映像の滑らかさと鮮明さの両立を図っています。
開発者によると、テストに使用した「Xiaomi Pad 7」では、3200×2136ドットの画面表示と動的解像度を組み合わせ、60fpsでの動作を確認したとのことです。
ただし、現時点での動作検証は主にこのタブレットで行われており、すべてのAndroid端末で同等のパフォーマンスが得られるわけではありません。
このほか、有志が制作したHDテクスチャの導入や、画面の色調変更、振動機能などにも対応しています。

Linux版も同時公開! Steam Deckでの利用も想定
Android版と同時に、64ビットLinux向けの「Port0r」v0.1.0も公開されました。
こちらはLinux PCでの利用に加え、Valveの携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」でのプレイも想定したものです。

Linux版では、ディスプレイの解像度に合わせたフルスクリーン表示に対応しているほか、最大240fpsの描画設定、最大200パーセントのスーパーサンプリング、アンチエイリアシングなど、より細かな画質設定が用意されています。
キーボードやゲームパッドによる操作にも対応しており、ボタンの割り当て変更や振動機能も利用可能です。また、ゲームプレイを音声付きの動画として録画する機能も搭載されています。
Steam Deckについては、Steam以外のゲームとして登録する起動方法が案内されています。ただし、開発者は今回の公開時点でSteam Deck実機による動作検証を行っていないと明言しているため、利用する際には注意が必要です。
●Port0r Linux/Steam Deck版v0.1.0(GitHub)
https://github.com/jacquesdupontd/port0r/releases/tag/linux-v0.1.0
利用にはアーケード版のゲームデータが必要
Android版「Port0r」の動作環境は、Android 8以降で、Vulkanに対応したGPUを搭載するスマートフォンまたはタブレットです。Linux版では、64ビットLinux環境とVulkanへの対応が必要となります。
なお、今回公開された「Port0r」はセガの公式製品ではなく、ファンによる非公式プロジェクトです。もともとはMeta Quest 3向けにアーケード版『セガラリー』をVR空間で再現する取り組みとして開発が進められてきましたが、今回は一般的なAndroid端末やLinux PC向けにも利用環境が広がった形です。
また、配布されているアプリケーションにはゲーム本体のデータは含まれていません。利用するには、MAME 0.289形式に対応したアーケード版のゲームデータを、利用者自身が適法に用意する必要があります。
Android版とLinux版はいずれもGitHubで無料公開されており、必要なファイルや動作環境などの詳細は、それぞれの配布ページと導入ガイドで確認できます。















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