PS3エミュ『RPCS3』にコントローラー向け「Big Picture Mode」が統合!ゲームコレクション機能も追加

PS3エミュ『RPCS3』にコントローラー向け「Big Picture Mode」が統合!ゲームコレクション機能も追加

オープンソースで開発されているPlayStation 3エミュレーター『RPCS3』で、コントローラー向けのゲームグリッド型フロントエンド「Big Picture Mode」が、2026年8月25日にmasterブランチへ統合されました。

●RPCS3 PR #19165「Add Big Picture Mode using RSX overlay UI」
https://github.com/RPCS3/rpcs3/pull/19165

今回追加されたBig Picture Modeは、SteamのBig Picture Modeを利用するものではなく、RPCS3自身の既存の「RSX overlay UI」システムを利用して構築された新たなフロントエンドです。テレビに接続したPCや携帯ゲーミングPCなどで、ゲーム一覧からコントローラーを使ってタイトルを選択しやすい環境へとRPCS3が一歩進んだ形になります。

RPCS3自身にゲームグリッド型の「Big Picture Mode」を搭載

Big Picture Modeを追加するプルリクエスト「#19165 Add Big Picture Mode using RSX overlay UI」は、2026年8月7日に作成されたものです。その後改良やレビューが重ねられ、日本時間8月25日20時11分ごろにコミット「fdcfded」としてmasterブランチへマージされました。

変更規模は28ファイルで、1300行の追加と172行の削除となっています。

Big Picture Modeは、RPCS3のメニューに追加された「View > Big Picture Mode」から起動できる設計になっています。また、RPCS3の起動時に自動的にBig Picture Modeを開くための設定も追加されています。

通常のPlayStation 3用実行ファイルを起動してこの画面を表示しているわけではなく、「GSRender」とパッドハンドラーを使用した最小限のシェルを立ち上げ、その上でRSXオーバーレイを動作させる仕組みです。ゲームグリッドやゲーム詳細画面、メインメニューなども、このオーバーレイUIを利用して構築されています。

これまでRPCS3は、PC向けアプリケーションらしいウインドウ型のUIを中心にゲームを管理するスタイルでした。Big Picture Modeが加わることで、テレビの前や携帯ゲーミングPCなど、コントローラーを中心に操作したい環境でゲームを選択するための新たな選択肢が用意されたことになります。

ゲームを好きなグループに整理できる「Game Collections」も追加

Big Picture Modeの直前には、ゲームライブラリを任意のグループに分けて管理できる「Game Collections」もmasterブランチへ統合されています。

こちらはプルリクエスト「#19292 Add Game Collections support」として2026年8月21日に作成され、8月24日23時52分(UTC)にコミット「448cc23」としてmasterへマージされました。日本時間では8月25日8時52分となるため、Big Picture ModeとGame Collectionsは同じ8月25日に相次いでmasterへ入ったことになります。

Game Collectionsでは、「Manage > Game Collections」から新しいコレクションの作成や名称変更、削除、使用するコレクションの選択などが行えます。

ゲーム側のコンテキストメニューには「Manage Game > Move To Collection」が追加されており、選択したゲームを作成済みのコレクションへ移動することが可能です。

コレクションを削除した場合、その中に登録されていたゲームはデフォルトの「All Games」へ戻されます。また、コレクションによる分類は「HDD Games」「Disc Games」「Hidden games」といった既存のフィルターと組み合わせて使用できるようになっています。

こちらの変更は14ファイルに及び、850行追加、31行削除という内容です。

春に公開された「Handheld Experience」からさらに一歩前進

RPCS3では2026年春にも、携帯ゲーミングPCでの使い勝手を向上させる「Handheld Experience」の取り組みが紹介されていました。

このときには、SteamへPlayStation 3ゲームのショートカットを追加し、SteamのBig Picture ModeからRPCS3のゲームを起動するといった機能も公開されています。

今回のBig Picture Modeで重要なのは、そのSteam側のBig Picture Modeとは別に、RPCS3自身の内部にコントローラー向けゲームグリッド型フロントエンドが実装され、実際にmasterブランチへ統合されたという点です。

Steamをゲームランチャーとして使う方法に加えて、RPCS3そのものもコントローラー主体のUIへ対応していく形となっています。

さらに同じタイミングでGame Collectionsが追加されたことで、単に大きな画面でゲームを選択するだけではなく、増えてきたゲームライブラリをグループごとに整理する機能も強化されています。

Big Picture Modeの開発ではAI利用も明示

Big Picture Modeのプルリクエストでは、作成者のBeezBumba氏が開発過程についてAIの利用を明示している点も特徴です。

説明によると、このPRの大部分で「Claude Sonnet 5」を使用したとのことで、作成者自身は変更内容についてテストを実施したと説明しています。これはBig Picture Modeの機能とは直接関係ありませんが、オープンソースプロジェクトにおける開発経緯のひとつとして明示されています。

なお、今回確認できたのはBig Picture ModeとGame CollectionsがRPCS3のmasterブランチへ統合されたという段階です。公式ダウンロードページで配布されている各OS向けビルドへ今回の変更が反映された具体的な時刻や、特定のバージョン番号については確認できていません。

そのため、「新しい安定版がリリースされた」というものではなく、現時点ではRPCS3の最新ソースコードへ新機能が取り込まれたニュースとして捉えるのが正確です。

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