Anbernic『RG556』レビュー。サイズはデカイがコンパクトにまとめられた名機【PR】

Anbernic『RG556』レビュー。サイズはデカイがコンパクトにまとめられた名機【PR】

Anbernicより、最新の携帯ゲーム機『RG556』のサンプルモデルを提供していただきました。こちらは、CPUにUnisoc T820を搭載。5.48インチのディスプレイに128GBのストレージを内蔵。OSにはAndroid13を採用し、エミュレーターだけではなく一般的なスマートフォン向けゲームも遊べるデバイスとなっています。価格は送料別で2万7999円。

●Anbernic RG556のストアページ

用意されているカラーバリエーションはブラックとクリアブルーの2色ですが、今回は見た目のインパクトが強いクリアブルーをチョイスしてみました。このマシンを最初に触ったときに驚いたのは、とにかくすべすべなところ!? なんというか、しっとりとしつつも肌触りのいいボディになっており、ちょっとこれまでのマシンでは体験したことがないような感覚です。

あまりにもマシン自体がすべすべすぎて、いろいろ山積みにしている机の上に置こうとしたとき、危うく滑り落ちてしまいそうになるぐらいでした(笑)。

RG556のスペック

カラーブラック、クリアブルー
スクリーン5.48インチAMOLEDタッチスクリーン、OCA 全密着 1080×1920
CPUUnisoc T820 プロセッサ, 6nm EUV 5G SOCチップ
Octa-core 1*A76@2.7GHz+3*A76@2.3GHz+4*A55@2.1GHz
GPUQuad Core Mali- G57  850MHz
RAM8GB LPDDR4X
ストレージ128GB UFS2.2
システムAndroid 13
WiFi/Bluetooth2.4/5G WIFI 802.11a/b/g/n/ac,Bluetooth 5.0
ゲームAndroid対応ゲームと30種類のエミュレータに対応
言語多言語
スピーカー 高音質スピーカー
TFカード最大2TBまでのmciroSDカードに対応
バッテリーリチウムポリマーバッテリー5500mAh、8時間持続
充電5V/2A充電対応(完全充電までは約3.5時間)
その他の機能ホールジョイスティックと6軸ジャイロセンサーを内蔵、 ホールトリガー、高速回転のファンとヒートパイプによる自動的な放熱。FOTAワイヤレスアップグレード、ネットプレイ、ストリーミング、 ワイヤレスミラーリングに対応。USB Type-Cで1080pの映像出力が可能。振動モーター、3.5mmステレオイヤホンに対応。省エネ設定、ジョイスティックライトコントロール、輝度ディスプレイなどの機能も搭載。
付属品USB充電ケーブル、ボックス、説明書、スクリーン プロテクター
ボックスの仕様長さ24.8cm幅12.8cm高さ4.5cm重量0.584㎏
コンソールの仕様長さ22.3cm幅9cm高さ1.5cm重量0.331㎏

本体の底面部分には、イヤホン用の端子とUSB Type-Cポート、microSDカードスロットが設置されています。また、両端に少し穴が開けられており、ここからステレオスピーカーで音が鳴る仕組みです。

このスピーカーはなかなか面白く、椅子に座ってゲームをプレイしているときでも違和感なくサウンドを聞き取ることができます。ただ、ゲームプレイ中はともかくデフォルトのサウンドが大きいため、アラーム音が大きな音で鳴るとすこしびっくりするかもしれません。

ちなみにmicroSDカードスロットに何も入っていない状態ですが、OS自体は内蔵のストレージに入っているため、この状態でもAndroid端末として起動することができます。

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▲左右のボタン類が並んでいるところの下側の穴がスピーカー。

本体上部には、電源ボタンや音量ボタンが付けられているほか、排熱用のスロットも設置されています。ここからすごい熱が吹き出してきそうなイメージもありましたが、今回プレイしているときに本体が熱く感じることはほとんどありませんでした。

これはタイトルやプレイ時間なども影響する可能性もありますが、例え熱くなった場合であっても、上部のステータスバーからファンのアイコンをタップすることでOff→Auto→Cool→Strongと風圧の強さを選ぶことができます。当然のことながらファンの威力が高くなるにつれて風切り音も大きくなっていくため、普段はOffのままにしておいてもいいでしょう。

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▲上部には排気スロットが付けられているほか、電源ボタンや音量ボタンなどが並んでいます。
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▲ファンはステータスバーから強さを変更可能。

クリアブルーでは内部もスケスケなので、マシンの構造もよくわかります。特に背面部分に機能はありませんが、こちらを見ることでファンがどのように作用しているかもひと目でわかりますね!

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今回は本体に加えて、専用保護ケースの『ANBERNIC 保護カバーRG556用』も付けていただきました。こちらは2299円で別売りされているものですが、当たり前ながらサイズもピッタリです。

●ANBERNIC 保護カバーRG556用

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▲こちらが専用ケースの『ANBERNIC 保護カバーRG556用』。
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ホールジョイスティックは悪くはないがやや癖があり

本機で採用されているジョイスティック部分には、ドリフトが発生しないホールジョイスティックが採用されています。中でも印象的なのはそのスティックの周辺が青白く光るところではないでしょうか? なんだかまぶしすぎるという意見も耳にしますが、実際はそーでもないか? といった印象です。ちなみに明るすぎると感じる場合でも、上部のステータスバーから「Ambient Light」をタップしてOffにすることで消すことも可能です。

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▲なぜかジョイスティックのまわりが光る謎仕様。
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▲「Ambient Light」でジョイスティック回りの光りも消すことができます。

しかし、このジョイスティック部分、若干癖がありたとえば『Rez』などシューティング系のゲームをプレイしているとエイムを合わせるのに苦労することがわかりました。その原因となっているのが、スティック自体が短いところにあります。

Nintendo Switchや他のコントローラーなどと比較しても、背が低くなっているのがわかります。そのため一般的なコントローラーの操作感が普通自動車だとしたら、なんとな~く軽自動車を運転しているような窮屈な感じがしました。

まぁ、この辺りはプレイするゲームジャンルなどでも変わるほか、RPGなどそれほど細かくキャラクターを動かす必要が無いゲームであればほとんど気になることはないでしょう。

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▲上が『RG556』で下が『Nintendo Switch』。ジョイスティック部分の背の高さがかなり違うことがわかります。
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▲ついでにNintedo Swtichとサイズの比較をしてみたところ。

USB Type-Cは充電以外にも活用可能!

本機に用意されているUSB Type-Cはひとつだけですが、充電する以外にも様々な活用方法があります。そのひとつが、LANアダプターです。WiFiは搭載されているものの、相も変わらず技適マークは付いていないため日本では使うことはできません。しかし、USB Type-Cに対応したLANアダプターなら問題なく使うことができました。

●UOEOS USB-C LANアダプター Thunderbolt 3 – RJ45 Type-C (※売り切れ中)

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もうひとつが、外部ディスプレイへの映像出力です。こちらのUSB Type-CはDP Altモードに対応しているため、USBで外部ディスプレイに1080Pの映像出力ができます……が、実は最初にチェックしたときに何度やっても映像を映すことができませんでした。

そこでAnbernicに聞いてみたところ、一部のデバイスとソフトウェア間の非互換性が原因となっており、今後のアップデートで改善される予定だと知らされました。その後、このケーブルを使って見ろと言われたものと似たような製品を日本のアマゾンで注文したところ。こちらは問題なく映像が映ることを確認できました。

●HDMI Type-C 変換ケーブル(1499円)

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Androidのエミュレーターセットアップはこなれてきた感がある

定期的に新しいマシンを提供してもらっているということもあり、ここ数年のマシンの進化も肌で感じることができるようになってきました。以前はAndrodiベースのマシンでは、エミュレーターのセットアップも若干面倒に感じましたが、今ではサクサクと設定していくことができます。

本機でも、ボタンの組みあわせでゲームのセットアップにそれほど手間を掛けることなく行えるのが魅力です。おなじみの『RG Launcher』を起動するときは、「機能ボタン」を押しましょう。

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「機能ボタン」を押すと、おなじみの画面が表示されます。ちなみに、こちらに登録されている機種は27種類。それ以外にも、Androidのホーム画面にはいろいろなエミュレーターがインストールされた状態になっており、そちらから直接起動することも可能です。

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▲「機能ボタン」を押すと立ち上がる『RG Launcher』。
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▲デフォルトで『RG Launcher』に登録されている機種。
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▲Androidのホーム画面からもエミュレーターが起動できます。

『RG Launcher』でエミュレーターのセットアップを行う

『RG Launcher』でエミュレーターを遊べるようにするためのステップを、ゲームボーイカラーを例にご紹介していきましょう。まずは下準備として、microSDカードにゲームのROMデータを入れておきます。ここでは下記のようなフォルダにしておきました

microSDカード>ROM>GBC

その後『RG Launcher』を起動してゲームボーイカラーエミュレーターの画面に切り替えて、セレクトボタンを押します。

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セレクトボタンを押すとエミュレーターのセッテイング画面になるので、上部のタブから「Game Settings」を選びましょう。

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上記の画面になったら、microSDカードに入れたROMの場所を追加していきましょう。上から2番目の「+」アイコンをタップして、「disk」を選択します。

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続いて「ROM」を選択しましょう。

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ROMフォルダの中にGBCフォルダがあるので、そちらにチェックを付けて「SELECT」を選びましょう。

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続いて、「Start searching for games」を選択しましょう。

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『RG Launcher』のゲームボーイカラーエミュレーターの画面まで戻ると、先ほどmicroSDカードにコピーしたROMのリストが表示されるので、そちらからゲームを選んで起動すればOKです。

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パフォーマンスチェック

ひと通りゲーム機についてのチェックが終わったところで、実際にいくつか遊んでパフォーマンスを確かめてみることにしました。といってもエミュレーター自体の数が多いので、今回はある程度絞っています。

ちなみにいずれのエミュレーターも特別な調整は行っておらず、デフォルトの設定の状態のままです。そのため、よりパフォーマンスを出すための余地は残っている可能性があるので、その点はご了承ください。

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▲『Geekbench 6』で行ったCPUのベンチマークでは、シングルコアが861,マルチコアが2410というスコアが出ました。
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▲GPUのベンチマークスコアは2240。

PlayStation 2

PS2エミュレーターに採用されているのは、先日Google Playからも削除された『AetherSX2』。開発自体は1年以上前に停止されており、今後アップデートされる可能性もなさそうです。ということでこちらのパフォーマンスをチェックしてみることに。

これは正確な数値を測定したものではなくあくまでも感覚的なものですが、実機が100だとすると、概ねPS2エミュレーターのパフォーマンスとしては60~80ぐらいという印象です。タイトルによっては若干フレームレートが下がってしまう場面も見られるため、完璧・快適というにはちょっと足りないかもしれません。

それでも、これまでのデバイスと比較するとそこそこのパフォーマンスではゲームをプレイすることができます。

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セガサターン

セガサターンエミュレーターは、設定で『Yaba Sanshiro 2 Pro』または『RetroArch(Yabause)』のいずれかが利用可能。今回は前者でチェックを行っています。プレイして気になったのは、ボタンの数が足りないためデフォルトではLTなどにも割り当てられていたところ。そのため、タイトルによってはパフォーマンス云々以前に遊びづらく感じるものもありそうです。

ゲームとしてはいくつかのタイトルを遊んでみましたが、とくに気になるようなところもなく、快適にプレイすることができました。

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アーケードゲーム

アーケードゲーム機とコンソールに対応したエミュレーターの『Final burn Alpha』。こちらでは、アーケード版の『R-Type』でパフォーマンスのチェックを行ってみました。ちなみに『R-Type』のROMは、以前ご紹介したEvercadeのものです。

ということで遊んでみたのですが、実機がどれぐらいのスピードかはわからずPCエンジン版との感覚的な違いとして、若干速度が遅いような気がしないでもないような!? とはいえ、音切れが発生したりフレームレートが低下するといった場面はほとんどなかったため、大きな問題は無いといえそうです。

Evercadeのカートリッジに収録されているアーケードゲームをMiSTer FPGAやAnalogue Pocketなどでも遊べるようにする方法
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ゲームキューブ

ゲームキューブのパフォーマンスチェックで使用したのは、Wiiもプレイ可能なエミュレーターの『Dolphin Emulator MMJR2』です。これ以外にも『Dolphin Emulator』も用意されているので、好みで切り替えることができます。

ごくたまにフレームレートが低下して音切れが発生する場面もありますが、全体的にはそれほど不満に感じる部分はありませんでした。しかし、『スパイダーマン』では中央のグラフィック表示がおかしくなってしまいます。

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ということでざっくりとですが本機のレビューをお届けしてきました。エミュレーターゲーム機としてはこちらで紹介したもの以外にも多数のゲーム機に対応しているため、これ1台あればかなりのニーズを満たすことはできます。そろそろ新しいマシンがほしいと考えている人は、検討してみるのもアリでしょう。

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。