MiSTer FPGAよりも強力なマルチアーケード&レトロゲームシステム『MARS FPGA』が来年初めに700ドルで登場?

MiSTer FPGAよりも強力なマルチアーケード&レトロゲームシステム『MARSFPGA』が来年初めに700ドルで登場?

RetroRGBのボブが、過去数ヵ月間にわたり試してきたMARS チームが作ったFPGAベースの新たらしいマルチアーケード&レトロゲームシステムについてレポートしています。このMARS自体のコンセプトはMiSTer FPGAに似ているものの、より強力なカスタムハードウェアで構成されています。

すべてのMiSTer FPGAのコアと、MiSTer FPGAでは実行することができない一部のコアを使用可能な状態にして、来年頭に700ドルで全世界に向けて発売することを目指しています。

●MARSのメインページ
https://linktr.ee/marsfpga

MARSは、小型のコンソールやセットボックスに似たハードウェアになっています。700ドルの価格には、射出成形ケース内に必要なものがすべて揃った状態で手に入れることができるとのこと。つまり、コントローラーやコントローラーアダプター以外に、他のハードウェアを用意する必要はありません。

700ドルという価格はMiSTer FPGAの最低限のセットアップ価格の2倍になりますが、フル装備したものと比べるとそれほど差があるわけではありません。必要なのはハードウェアの価格のみで、コアやソフトウェアに対する追加料金やアップグレードは不要です。

MARSの内部には、強力なFPGAと ARM64 CPUが搭載されています。これにより、 MiSTer FPGAがサポートすることができない多くのFPGAコアが実現可能になります。また、FPGAのみならず、ARMチップを利用したソフトウェアエミュレーションも行えます。『Mortal Kombat II』のような、ハイブリッドエミュレーションの可能性もあります。

アーケードボード全体がFPGAになる可能性もありますが、DSPオーディオチップはARMチップ上でエミュレートされる可能性があるとのこと。

MARSは、最大4Kの映像をHDMIで出力することができるほか、DSUBコネクターを介してRGB出力することもできます。それに加えて、MIDI入出力ポートやギガビットイーサーネット、Bluetooth、いくつかのUSBポートも備えています。

USBのコントローラーのみならず、MiSTer FPGAのSNACアダプター方式で取り付けることができるコントローラーモジュールもサポートされています。これらはMiSTer FPGAのSNACアダプターと同様に機能するほか、FPGAビンへの非多重化の直接アクセスも可能にします。これにより、コントローラーや光線銃の入力ラグもゼロになります。

MiSTer FPGAと異なる点は、コントローラーモジュールを介したフルメニューコントロールのサポートが計画されているため、コントローラーと同時にUSBキーボードを使用する必要はありません。また、交換可能なフロントコントローラーポートモジュールを入れ替えることで、ファミコン、スーパーファミコン、NEO GEO、PCエンジン、NINTENDO64などが利用できます。

MARS自体は、完全なオープンソースのプロジェクトです。ドリームキャストやPolyGame Master、3DO、アタリジャガーなどはすべて議論されており、簡単ではないもののハードウェア的には実現可能になっています。

いずれにせよ、来年はFPGA関連のゲーム機もますます盛り上がっていきそうですね!

via.RetroRGB

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。