『Steam Deck』を最強のエミュレーターマシンへと変貌させてくれる『EmuDeck』を試したかったのですが、その直前で躓いていたのが、そもそもmicroSDカードにデータがコピーできないという問題でした。
●『EmuDeck』
https://www.emudeck.com/
『Steam Deck』のmicroSDカードはext4(またはbtrfs)でフォーマットされますが、 デフォルトのext4はLinuxのフォーマットであるためウィンドウズでは認識してくれません。最初はウィンドウズ側でいろいろとやる方法を模索していたものの、どれもうまくいかず。いろいろと探しているうちに見つけたのが、GOLinuxDude氏による下記の動画です。
簡単に内容を紹介すると、デスクトップモードの「Konsol」からコマンドを入力して、パスワードの設定とSSHを有効にします。ウィンドウズ側では、『FileZilla』というFTPアプリを利用して、ネットワーク経由で本体にアクセスしてデータをコピーするといった手順です。
●『FileZilla』の入手先
https://filezilla-project.org/
『Steam Deck』をデスクトップモードに切り替え、ウィンドウズメニューのようなところを推し、検索で「ko」と入力します。『Konsole』というアプリが表示されるので、そちらを起動しましょう。
『Konsole』を起動して文字を入力していきます。なお、この記事ではとくにセキュリティ面はまったく考慮していないので、実際に試すときはご自身の責任で実施するようにしてください。
まずはパスワードを設定するために下記を入力します。続いてパスワードも入れていきますが、こちらは後でFTP側で使うモノなので、覚えて起きやすい簡単なものでもいいでしょう。ちなみに、パスワードを入力しているときは、文字などは表示されません。
passwd
パスワードの設定が終わったら、コマンドを入力してSSHを有効にしていきます。
sudo systemctl enable sshd
続いて下記のコマンドも入力します。
sudo systemctl start sshd
下準備はこれで完了です。『Steam Deck』自体はWi-Fiで接続されていると思いますが(中華エミュ機とは異なり、しっかり技適マークもあるため)、デスクトップモードの右下にあるネットワークアイコンをクリックして接続中のアクセスポイントを表示し、「Details」をにタブを切り替えます。
そこにローカルなIPアドレス(IPv4アドレス)が表示されているので、メモっておきましょう。
『Steam Deck』側の作業はここまでです。続いて、ウィンドウズで『FileZilla』を起動します。ここで入力するのは、ホストに先ほど調べたIPv4のアドレス、ユーザー名はデフォルトの状態なら「deck」、パスワードは『Konsole』で最初に設定したもの、ポートは「22」です。
このときに、『Steam Deck』もデスクトップモードで起動しておかなけれな行けないかもしれません。
このときに、『Steam Deck』もデスクトップモードで起動しておく必要があるかもしれません。
接続できたのはいいけど、そもそもどこにmicroSDカードのフォルダがあるんだって話ですが、そちらは下記になります。
/run/media/***SDカード
最後の文字列は人によって異なりますが、要はrunフォルダの中のmediaの中ということですね!
ま、ここまでできたものの、時計の針は夜中の2時を回っていたため、肝心の『Emu Deck』にはまったく設定することができず。こちらは、おいおい検証していきたいと思います。
ちなみに、SDカードも32GBでは心許なかったので、アマゾンで新たに512GBのものを購入しました。アマゾンではほかにも1TBのmicroSDカードが売られていますが、どれも値段は安いモノの、レビューを見ると容量偽装のものが多いようです。
512GBは比較的お手頃な値段になっているため、可能ならそちらを入手したほうがいいでしょう。
Steam以外のスクリーンショット
Steam関連以外のスクリーンショットは、どうやらアップロードして同期することができないようです。そこで、FTPで入手するときのPATHもわかったのでメモとして記載しておきます。下記のフォルダの下のいずれかにあります。
/home/deck/.local/share/Steam/userdata