ファミコンのゲームROMを実機で遊べる『エバードライブN8』と共に購入したのが、NINTENDO64に対応した『EverDrive-64 v3』です。公式サイトでは今回購入したバージョン以外にも、少しだけ値段が安い『EverDrive-64 v2.5』という製品が売られています。違いは表にまとめられていますが、一番大きいのはリアルタイムクロックに対応しているというところでしょう。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_01.jpg?resize=542%2C214&ssl=1)
このリアルタイムクロックは、いわば時計やカレンダーなどに利用されるもので、ゲーム内で時間や日付を管理するようなタイプのゲームに利用されています。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_02.jpg?resize=500%2C375&ssl=1)
国を問わず利用できるユニバーサル仕様
さて、NINTENDO64ですが、元々の仕様として日本向けのゲームソフトを海外向けの本体で利用できないように作られています。また、その逆のパターンも同じです。これはソフトウェア側でリージョンロックが行われているというわけではなく、カセットの背面に付けられた凹みの位置が微妙に異なるようになっており、そこが引っかかるかどうかというアナログな仕様が採用されているためです。
今回『EverDrive-64 v3』を注文したときに、はたしてそのまま日本のNINTENDO64で使えるのか気になったのですが、そうした心配は不要でした。背面を見てみるとわかりますが、どの国でも利用できるように凹み部分が大きく取り除かれているようなスタイルになっています。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_03.jpg?resize=500%2C375&ssl=1)
対応SDカード
『エバードライブN8』では「microSDHCカード」が採用されていましたが、この『EverDrive-64 v3』では通常サイズのDHCカードが使用できます。使用するときはFATでフォーマットしてから利用するようにしましょう。ちなみにSDXCの64GBのカードを入れてみましたが、こちらはフォーマットの関係か認識されませんでした。
![](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_04.jpg?resize=500%2C375&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_04_02.jpg?resize=500%2C375&ssl=1)
▲SDHCカードはカセット上部に入れます。横面にはUSBポートも搭載。こちらは開発用などに利用されるようですが、別途プログラムが必要など煩わしさもあるため普段使用することは多くないかもしれません。
公式サイトより必要なファイルをダウンロード
『EverDrive-64 v3』は、SDHCカードにゲームのROMデータをそのまま入れても遊ぶことはできません。公式サイトよりOSデータを入手し、SDHCカードに入れておく必要があるからです。
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①公式サイトの「DOWNLOADS」にアクセス。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_06.jpg?resize=500%2C331&ssl=1)
②「everdrive-64/」を選択する。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/01-8.jpg?resize=500%2C362&ssl=1)
③「OS-bin/」を選択する。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/02-12.jpg?resize=500%2C389&ssl=1)
④最新のOS(os-V2.12.zip)をダウンロードする。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/03-10.jpg?resize=500%2C526&ssl=1)
⑤ファイルを解凍後、「ED64」フォルダをSDカードのルートに入れる。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_09.jpg?resize=113%2C125&ssl=1)
これで下準備は完了です。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_10.jpg?resize=500%2C281&ssl=1)
ゲームのROMデータを入手する
『EverDrive-64 v3』を利用する準備はできましたが、肝心なゲームのROMが必要ですよね。NINTENDO64のゲームソフトは、現在中古市場ではわりかし安価に入手することができます。筆者もBOOKOFFなどで1本200円ほどで入手してきました。しかし、そのままではROMデータにすることはできません。
そこで購入したのが『N64ダンパー』という吸い出し機です。使い方などの詳細については、下記の記事を参考にしてみてください。
基本的な操作方法
『EverDrive-64 v3』の基本的な操作方法は以下の通り。
十字キーまたは3Dスティックの上下:メニューの上下移動
十字キーまたは3Dスティックの左右:ページの切り替え
Aボタン:ゲームメニュー/フォルダを開く
Bボタン:戻る
Zトリガーボタン:メインメニューを開く・閉じる
スタートボタン:プレイした最後のゲームROMを自動的に開始
Cボタン左/右:ゲームシャークコードを入力するときに前後に移動
ゲームのROMをAボタンで選択すると、ファイルメニューが出現。そこで「Select and Start」を選ぶとゲームが起動します。「Select Only」はゲームの選択のみを行うことができ、その後スタートボタンを押すとゲームが起動します。
「ROM Info」ではゲームROMの情報を閲覧可能。「Hex View」は使用用途は不明ですが、16進数のビューワーが表示されます。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_11.jpg?resize=500%2C353&ssl=1)
様々な機能が集約されたメインメニュー
Zトリガーボタンを押すと、「メインメニュー」を表示することができます。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_12.jpg?resize=500%2C359&ssl=1)
・Options:後述
・Recently Played:最近遊んだゲームがリストで表示されます。
・Cpak Manager:コントロールパックの管理が行えます(ファイルのコピーや初期化、オートバックアップのON/OFF)
・Cheats:ゲームシャークのチートコードを入力するときに使用
・Device Info:『EverDrive-64 v3』のファームウェアやOSのバージョンなどの情報を表示
・Self Test:自己診断機能で正常に動作しているかチェックできます
・RTC Setup:リアルタイムクロックに使用される日付や時間の設定を行います。デフォルトでは日本時間になっていないため最初に設定しておいた方がいいでしょう。
・About:クレジットが表示されます。
「Options」を設定する
「Options」を選択すると、さらに細かい設定が行えるメニューが表示されます。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_13.jpg?resize=500%2C389&ssl=1)
・Save Type:『EverDrive-64 v3』は適切な保存タイプを自動的に検出してくれます。基本的にはいじらなくてもOKです
・Game Mode:PALとNTSCのリージョンを切り替えるときに使用。通常は変更しないでOKです
・SD Speed:SDカードの読み込み速度の設定ができます。特に変更しなくてもOKです
・Menu Size:メニューサイズの設定を行います。デフォルトは320×240ですが、見栄えを良くしたい場合は640×480に変更しましょう
・GameShark:ゲームシャークのチートコードを利用したいときにONにします
・IPS/APS:特に変更しなくてOK
・Auto IPS:特に変更しなくてOK
・Auto Cheat:特に変更しなくてOK
・CRC Check:特に変更しなくてOK
『EverDrive-64 v3』の背景画像を変更する
ED64フォルダの中に、640×480px、16ビットで保存したビットマップファイル(.BMP)の画像を入れてファイルを選択し、「Set Wallpaper」を選ぶことで、背景画像を別のものに変更することができます。16ビットというところが重要なので、背景画像を作るときは注意しましょう。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_14.jpg?resize=500%2C281&ssl=1)
NESエミュレーター
『EverDrive-64 v3』では、ファミコンのROMを入れてゲームを遊ぶことができます。これは『Neon64』と呼ばれる少々古いエミュレーターを利用しているようで、こちらの開発は2004年で止まってしまっているようです。そのためある程度不具合や動かないソフトもあるかもしれませんが、おまけ機能としては十分といえるでしょう。
ちなみにエミュレーターの本体は、公式サイトのサポートからダウンロードします。
http://krikzz.com/pub/support/everdrive-64/emu/Neon64%20(nes)/emu.nes
これをフォルダを作ってファミコンのROMと一緒にいれておけばOKです。あとは通常のゲームと同様に起動することができます。ちなみにレトロフリークでは色味がおかしくなる『北斗の拳』は、まったく問題ありませんでした。あと『ゼビウス』と『スーパーマリオブラザーズ』も起動してみましたが、いずれも問題ありません。
今回はRGB改造したNINTENDO64を使用しているということもあり、くっきりとした画像でプレイすることができました。
![SDカードに入れたNINTENDO64ゲームのROMデータを実機で遊べる『EverDrive-64 v3』徹底レビュー](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_15.jpg?resize=500%2C281&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_16.jpg?resize=500%2C281&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/03/EverDrive-64-v3_17.jpg?resize=500%2C281&ssl=1)
まとめ
使い方で迷うところはあまりなく、実用性もまずまず高いといえます。なんといってもリアルタイムクロックに対応しているため、『どうぶつの森』などのゲームも問題なく遊べるのは大きなポイントと言えます。