前々から欲しいと思っていた、見た目は初代ゲームボーイでありながら、中身はニンテンドーDSというとんでもないMODデバイス『DMG 104』を遅まきながら入手しました。
今回は、手作りアイテム販売サイトEtsyのGameboyyGarageというショップから購入しましたが、同店では他にいくつかユニークな改造ゲームボイーイが売られています。ちなみに筆者が購入した時点では6万円を超えていましたが、現在は円高のため5万6000円台で入手することができるようです。
●Nintendo Gameboy DMG 104 DS Lite Console Pikachu
https://www.etsy.com/jp/listing/1602744884/nintendo-gameboy-dmg-104-ds-lite-console
そもそもなんで『DMG 104』って名前なの?
そもそもなんで『DMG 104』という、へんてこりんな名前なんだ? という素朴な疑問を持つ人が多いと思いますが、その由来はよくわからないものの、この改造シリーズともいえるものが長い間続いており、少なくとも過去に『DMG 101』から『DMG 102』、『DMG 103』と続き、その最新版がこの『DMG 104』となっていることがわかりました。
ちなみに『DMG』というのは、初代ゲームボーイの型番から取られたネーミングで、とくに海外では初代ゲームボーイのことを『DMG』と呼ぶことが多い印象です。
今から11年ほど前に最初のMOD『DMG 101』が誕生?
最初に『DMG 101』と呼ばれる改造が登場したのは、正確にはわからないものの、今からおよそ11年ほど前だと思われます。こちらは初代ゲームボーイの見た目でありながら、ゲームボーイカラーやゲームボーイアドバスのゲームを遊べるようにする改造で、そこに使われていたのが『ゲームボーイアドバンスSP AGS-101』です。
この『ゲームボーイアドバンスSP AGS-101』、あまり耳慣れ倍人もいるかもしれませんが、それもそのはず、日本では未発売のモデルで『ゲームボーイアドバンスSP』がバックライトになっているところが特徴のモデルでした。
日本ではちょうど『ゲームボーイミクロ』が登場するタイミングだったということもあり、どうやら海外のみの展開となっていたようです。
ちなみに、その後継である『DMG 102』も『ゲームボーイアドバンスSP AGS-101』をゲームボーイのケースに入れた改造ですが、こちらはいまいち『DMG 101』との明確な違いがわかりませんでした。
『DMG 103』から中身がニンテンドーDSに変わる
この改造が大きく変化したのは『DMG 103』です。こちらは初代ゲームボーイのシェルはそのまま採用しつつ、中身はニンテンドーDSにしたものになっています。しかし、ニンテンドーDSの下側画面のみを利用した改造になっているため、実質的に遊べるのはゲームボーイアドバンスだけとなっていました。
ただし、ニンテンドーDS用のスロットは用意されており、マジコンなどからゲームボーイアドバンスのROMが読み込めるようになっています。また、microSDカード経由でエミュレーターも動かせるようにしており、なかなかぶっ飛んだ改造となっていました。
●DMG 103(Etsyの販売ページ)
https://www.etsy.com/jp/listing/1755487313/gameboy-dmg-ds-dmg103-plays-gameboy
この『DMG 103』の改造の流れを組みつつ、無理矢理デュアルディスプレイ化したのが今回のメインといえる『DMG 104』ということになります。海外では比較的メジャーな改造のようで、YouTubeに改造方法を紹介している動画も多数アップされています。興味がある人は、そちらをチェックしてみるのもいいでしょう。
今回入手した『DMG 104』のスペック
そもそも大量に作られている製品とは異なり、マニア向けのヘンタイ改造マシンであるため、同じ名前が付けられていても必ずしも同じスペックとは限りません。というわけで、今回入手した『DMG 104』のスペックについてご紹介していきたいと思います。
まずは本体ですが、初代ゲームボーイのシェルに、ニンテンドーDS Liteのマザーボードを入れ込んでおり、ニンテンドーDSに加えてゲームボーイアドバンスのソフトも遊べるようにしています。これらはROMではなく、オリジナルのカートリッジを実際に差してプレイ可能です。ただし見た目に反して、ゲームボーイやゲームボーイカラーは遊ぶことはできません。
ちなみに、本体のカラーはピカチュウというよりも、ややオレンジがかった山吹色に近いかもしれません。
本体は電池で駆動するわけではなく、850mAhの充電式バッテリーが搭載されており、USB Type-Cポートで充電することができます。デュアルスクリーンの上部は折りたたみ式になっているほか、通常のニンテンドーDSと同じように下側のスクリーンはタッチパネルになっています。
これは最初見落としましたが、実はタッチパネルを操作するためのペンも装着されており、かなり考えて作られたデバイスであることがわかります。
本体背面側にはクリック感のあるタクタイルのL/Rボタンを搭載。本体下部にはヘッドフォンジャックが用意されているほか、パネルに描かれたピカチュウの頬はLEDで赤く光るようになっています。
ちょっと驚いたのは、本体がかなり軽く感じるところでした。実際に測ってみたところ、オリジナルの初代ゲームボーイ(電池無し状態)が219グラムだったのにたいし、こちらの『DMG 104』は240.5グラムと、それほど大きな差はありませんでした。
リージョンフリーなので日本語のソフトも問題なし
そもそも海外版のニンテンドーDSみたいなゲーム機を買ったところで、日本版のソフトが遊べないんじゃないの? と疑問を持たれる方もいるかもしれません。安心してください。ニンテンドーDSは元々リージョンフリーなので問題なく日本のゲームも遊ぶことができます。
なんならDSのメニューから言語を選ぶことで、日本語で表示することだって可能です!
ゲームのスロットは、背面側がゲームボーイアドバンス用。その近くにニンテンドーDS用のスロットが用意されています。ゲームボーイアドバンスのほうは本体にピッタリサイズといった感じですが、ニンテンドーDSのほうは、若干奥に入り込んだような見た目になります。
とはいえ、どちらもゲームを遊ぶという点ではあまり関係なく、通常のニンテンドーDSを操作するときとほぼ同等のプレイ感覚でゲームを遊ぶことができます。
ということでざっくりと『DMG 104』をご紹介してきましたが、見た目通りなかなかユニークなマシンでした。今後もこのMODシリーズが続いていくのかはわかりませんが、こうした改造シーンが盛り上がっているのは面白いですよね。