ドリフト問題とおさらば! Steam Deckのオリジナルより優れている交換パーツ『ホール効果ジョイスティック』ってなんだ?【追記あり】

ドリフト問題とおさらば! Steam Deckのオリジナルより優れている交換パーツ『ホール効果ジョイスティック』ってなんだ?

現状デフォルトのままで特に不満は無いものの、海外のYouTuberの動画を見ているとときおり目に入ったのが、Steam Deckのジョイスティック部分を別のパーツに交換するというものです。ハンダ付けが必要など少しだけハードルが高そうだったためスルーしていましたが、Redditの投稿を機に調べてみることにしました。

今回は実際に変更したというよりも、いつか必要になったときのメモとして情報を共有しておきます。ちなみに、補償等の問題もあるので改造を推奨しているわけではありません。あくまでもご自身の判断でおこなってください。

すでに日本のアマゾンでも多数出品されている?

ちなみに、交換パーツ自体は日本のアマゾンでも販売されていますが、一番最初に紹介している米国のアマゾンと比較すると割高のものが多い印象です。

●Gulikit Electromagnetic Module Joystick for Steam Deck(米国アマゾン)
$29.70

ドリフト問題とおさらば! Steam Deckのオリジナルより優れている交換パーツ『ホール効果ジョイスティック』ってなんだ?

●GuliKit (ドリフトなし) 電磁ジョイスティックモジュール(日本のアマゾン)
12,431円

ドリフト問題とおさらば! Steam Deckのオリジナルより優れている交換パーツ『ホール効果ジョイスティック』ってなんだ?

●GeeekPi GuliKit (No Drifting) Steamデッキ用電磁ジョイスティックモジュール(日本のアマゾン)
3,999円

ドリフト問題とおさらば! Steam Deckのオリジナルより優れている交換パーツ『ホール効果ジョイスティック』ってなんだ?

ドリフト問題を引き起こすポテンションメーター構造のジョイスティック

オリジナルのSteam Deckに採用されているジョイスティックは、電気抵抗を利用してX軸とY軸をの位置を決定するポテンションメーター構造になっています。こうしたパーツの問題は、摩耗によってドリフトが発生する可能性があるとことです。

ジョイスティックのドリフト問題は、何も操作していないにもかかわらずキャラクターが変な方向に動き出すなど、様々な悪影響を及ぼします。特にユーザー数の多いNintendo SwitchやPlayStation 5のコントローラーなどで、ときおりこうした問題が話題に上ることがあります。それが、Steam Deckでも同じ状況になる可能性があるということですね。

そこで、電気抵抗を利用するのではなくホール効果センサーが採用されるケースが増えてきました。ホール効果センサーには可動部品がないため構造的に摩耗しにくく、より正確で弾力性があります。

交換用のジョイスティックの取付けには、背面のねじを数本外して、さらに内部のねじを数本取り外します。ここまでは誰でもできることですが、ハードルがひとつあるのがその後、静電容量式タッチワイヤを、新しいジョイスティックのハンダ付けする必要があるところです。

実際にどんな手順になるのかは、このページでご紹介している動画を参考にしてみてください。

ハンダ付けそのものは、ファミコンカセットの電池交換より簡単かもといった感じですが、慣れない人にはあまりおすすめできません。

また、交換後は、裏ブタを開けたままの状態でキャリブレーションも行う必要があることをお忘れなく。

追記:GuliKitの交換パーツはタイプAとタイプBの2種類がある?

GuliKitの交換パーツにはAタイプとBタイプがあるようです。ここまでの状況をまとめると、おそらく現在GuliKitから発売されているのはタイプAのものも。タイプBに対応したものも近日発売予定(たぶんまだ売られていない?)。どちらを選ぶかは、購入した本体によるのでまずはそちらをチェックする必要がある。といった感じでしょうか。

正しいタイプを選ばないと静電容量式タッチセンサーが機能しない

タイプ B に Gulikits をインストールしようとしたところ、静電容量式タッチセンサーが機能しません。私はこれよりもはるかに繊細なはんだ付けを行ったので、それが問題であったことは心配していません. 私はこの機能を使用していないので、私にはあまり関係ありませんが、タイプ B のグリキット ジョイスティックが出てきたら、おそらく入手するでしょう。

● Gulikits + MHDA (タイプ B)?
https://www.reddit.com/r/SteamDeck/comments/xyyth7/comment/isqx07z/

現在販売されているSteam DeckはタイプBのものも含まれています。タイプの異なるパーツを交換すると、静電容量式タッチセンサーが機能しないようです。

今Steam Deckを入手すると、タイプ B のジョイスティックが搭載されます。現在の Gulikit スティックを使用している場合、静電容量式センシングは機能しません。Gulikit がスティックの新しいバリアントをリリースするまで待つ必要があります。

各 Steam Deckには、タイプ A またはタイプ B の ふた つの異なるサムスティック モデルのいずれかが付属しています。ほぼ同じですが、静電容量式タッチ機能は、インストールする正しいタイプに依存します。必要な交換用サムスティックを特定するには、[設定] → [システム] に移動し、Steam デッキ コントローラー ID を確認します。

コントローラ ID が「MEDA」で始まる場合、そのデバイスはタイプ A サムスティックを使用します。

コントローラ ID が「MHDA」で始まる場合、そのデバイスはタイプ B サムスティックを使用します。

via.Reddit

●コントローラーIDの調べ方

●コントローラーIDの調べ方
設定 > システム > Steamdeck コントローラ ID

・タイプAコントローラIDは「MEDA」から始まるもの
・タイプBコントローラIDは「MHDA」から始まるもの

▲ということで、手元のSteam Deckを調べてみたところタイプAでした。

●GuliKitの公式にもインストール方法と注意事項が書かれていました
https://www.gulikit.com/productinfo/854122.html

ABOUT US
アバター画像
高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。