レトロゲーマーなら読んでおきたい役に立つゲーム関連書籍10選

ただ昔のゲームを集めたり遊んだりするだけでは、どうしても物足りなくなってくることがあります。はたして、そのゲームはどんな経緯で生まれたのかや、あるいはこのゲーム機が発売された時期はどんな時代だったのかなど。そうした自分の中の欠けた知識を補ってくれる、いわばミッシングリンクを埋める役割を果たしてくれるのが様々な書籍たちです。

ここ最近はちょっとしたレトロゲームブームと言うこともあり、様々な書籍が続々と刊行されています。また、すでに流通はされていないものの「これは読んでおいた方がいい」という良書も存在します。

そこで今回は、筆者が独断と偏見で選んだレトロゲーマー向けの書籍をいくつかピックアップし、ご紹介していこうと思います。

死ぬまでにやりたいゲーム1001

『死ぬまでに聴きたいアルバム1001』や『死ぬまでに観たい映画1001』などでもおなじみの、ボーンデジタルから発売されている書籍。そのタイトルの通り、「死ぬまでに遊びたいゲーム」を1001本ピックアップし、紹介しています。

この手の数を集めたモノの大半は単なるカタログに終わってしまっているものがほとんどですが、それをしっかりとレビューとして掲載しているところが本書のポイントと言えます。しかも、それを日本語で掲載しており、よくこんな本を作ることができたな~と感じるほど。やや値段は高めですが、厚さだけでも6cmもあり、読み応えは十分!

死ぬまでにやりたいゲーム1001 -ハードカバー-
Posted with Amakuri at 2018.7.8
トニー・モット
ボーンデジタル
クリエイターのためのゲーム「ハード」戦国史

戦国時代のような、群雄割拠のゲーム機ハードの歴史を、順を追って学んで行くことができる書籍です。日本のゲームの夜明けともいえる『スペースインベーダー』の登場から、ファミコンをはじめとする家庭用ゲームとそのソフト。任天堂とセガや、セガとソニーの戦いなど、一見華やかに見えるゲーム業界の裏でどんなドラマが繰り広げられていたのか知りたいという人にオススメの内容となっています。

クリエイターのためのゲーム「ハード」戦国史
Posted with Amakuri at 2018.7.8
中村 一朗, 小林 亜希彦
言視舎
セガ・コンシューマー・ヒストリー
セガがこれまで発表してきた家庭用ゲーム機やゲームについて、そのカタログだけではなくインタビューや開発秘話などを網羅した貴重な1冊。すでに絶版となっているためややプレミア価格で売買されていますが、ほかにはない情報がずっしり詰まっているため当時のゲームの状況を勉強したいという人は、ぜひとも手に入れておきたい1冊です。

セガ・コンシューマー・ヒストリー (ファミ通Books)
Posted with Amakuri at 2018.7.8
ファミ通DC編集部
エンターブレイン
メガドライブパーフェクトカタログ
書評でも紹介していますが、大判に192ページというボリュームで単なるカタログに終わっていない『メガドライブ』に関する情報が詰め込まれた1冊です。ゲームはもちろんのこと、『メガドライブ』に関する各種ハードや周辺機器、海外ハードの情報も網羅。海外で発売されたソフトカタログもあり、これ1冊あれば大丈夫という内容になっています。

ドラゴンクエスト25thアニバーサリー 冒険の歴史書
シリーズ1作目の『ドラゴンクエスト』から9作目の『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』まで、日本を代表するRPG『ドラゴンクエスト』シリーズの25年の奇跡を紹介した書籍。

ストーリーやキャラクター、システムの変更点やチャートなど、これでもかというぐらい情報を網羅。『ドラクエ』ファンなら持っておいて損はない1冊といえます。

ドラゴンクエスト25thアニバーサリー 冒険の歴史書 (SE-MOOK)
Posted with Amakuri at 2018.7.8
スクウェア・エニックス, スタジオベントスタッフ
スクウェア・エニックス
非売品ゲームソフト ガイドブック
懸賞用やゲーム大会の賞品など、一般のルートでは販売されていない特別なゲームソフトというモノがあります。そうしたレアな作品を網羅したのが本書です。各ゲーム機ごとに項目が分けられており、本をパラパラ眺めていくだけでもこんなゲームがこの世にあったのかと驚かされるモノばかりです。レアなタイトルをこれから集めていこうと思っているコレクターの人にもオススメです。

POWER+UP―米国オタクゲーマーの記したニッポンTVゲーム興隆の軌跡
出版は2005年とやや古めですが、1996年から日本のテレビゲームの動向を調査しているクリス・コーラー氏による書籍。軽快な文章で、外国人の目から見た日本のテレビゲームについて紹介が行われいます。日本だけではなく、海外ではどうなっていたかといた情報もあり、単純に読んでいて面白い1冊です。

テトリス・エフェクト
共産主義のソ連(現ロシア)で生まれた、元祖落ちモノパズルゲームの『テトリス』。世界を席巻して、今も直遊び続けられている名作ゲームですが、その裏で繰り広げられていた版権争いなど貴重な情報を紹介している1冊です。なぜカセットまで作られていた『メガドライブ』の『テトリス』が販売中止になってしまったのか(これについては大きくは扱われていません)? など、当時どんなことが起きていたか知りたい人はぜひ本書を読んでみましょう。

セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争
海外で繰り広げられたセガと任天堂の戦いを、それぞれの視点から描いた書籍。それまで家庭用ゲーム機の市場の90パーセントを抑えていた任天堂に対して、ライバルのセガがどのような戦略を打ち出していったのか読み応えのある内容となっています。

マリオのライバルとして、絶大な人気を得たソニックが生まれた様々な背景読めるので、興味のある人は一読しておくといいでしょう。

セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(上)
Posted with Amakuri at 2018.7.8
ブレイク J ハリス, Blake J. Harris
早川書房
セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(下)
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ブレイク J ハリス, Blake J. Harris
早川書房
忍者増田のレトロゲーム忍法帖
ライター忍者増田氏による、AKIBA PC Hotline!で連載されていたコラムを1冊の書籍にまとめたもの。『ディグダグ』『パックランド』『いただきストリート』『ウィザードリィ』『ロードランナー』など、懐かしのゲームソフトをおもしろおかしく紹介しています。大元がウェブの記事ということもあり、さらりと読めるところもいいですね。

忍者増田のレトロゲーム忍法帖
Posted with Amakuri at 2018.7.8
忍者増田
インプレス

text.レトロゲームライター 高島おしゃむ

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。