【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?

【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?

ふとしてことから、ゲームボーイ版の『上海』にHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があることに気が付きました。元々持っていたのがアクティビジョン・ジャパン版だったことから疑問を持ったのですが、ほとんどのカタログ本にはハル研究所版に関しての情報しかありません。

結論からいうと、答えはわかっていないのですが、こちらではわかっている範囲内での情報を共有していきたいと思います。

メーカー型番発売日
HAL研究所DMG-SHJ1989年7月28日
アクティビジョン・ジャパンDMG-ZZJ-1不明

HAL研究所版がリリースされたのは、1989年7月28日と、初代ゲームボーイが登場してから約3ヵ月後です。パッケージのコピーライトにも、1989の文字が書かれていることがわかります。一報、筆者が所有しているアクティビジョン・ジャパン版のパッケージには、1994、1995、1996と3つの年代がコピーライトに記載されています。このことから、少なくとも、こちらは1996年以降に発売されたものと推測できます。

【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
▲左がHAL研究所版、右がアクティビジョン・ジャパン版。
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?

ゲームその物に大きな違いはありませんが、マニュアル等はそれぞれのメーカーに合うものに変更されているようです。また、ゲーム起動時のコピーライト表記の画面も変更されています。

【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?

中身の基板は微妙に異なる記述もあるものの、いずれも1989の文字が刻まれていることから、ほぼ同じもののようです。ためしにダンパーで吸い出してみましたが、それぞれのメーカーが異なるぐらいで、バージョンは同じ(または別ソフトという扱い?)になっています。

【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
▲ダンパーで吸い出して中身をチェックしてみることに。
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
▲メーカーは異なるものの、バージョンはどちらも1.0。
【情報募集中】ゲームボーイ『上海』はなぜHAL研究所版とアクティビジョン・ジャパン版があるのか?
▲ゲーム起動時のコピーライト表記などは異なる。アクティビジョン・ジャパン版は、1994年に出たものと思われる?

1994年から1996年にかけて再販されたもの?

これらのことから推測できるのは、アクティビジョン・ジャパン版は1994年から1996年にかけて毎年再販されていたものなのではないか? ということです。もしかしたら、これ以上の年数が書かれたものも存在するのかもしれません。

少し気になるのは、1996年はゲームボーイにとって最も暗黒の時代であったということです。1989年から2003年まで新作が発売され続けたゲームボーイですが、1986年はその中でも最初の41本しかリリースされていません。ま、そのなかに『ポケットモンスター』の2本が含まれていたことから、その後一気に息を吹き返したわけですが(笑)。

ちなみに、アクティビジョン・ジャパンは、2007年に日本で法人を設立し、わずか1年2ヵ月という短い期間でその活動を終了しています。このゲームボーイ版は、それより以前に発売されたものとなっています。

おそらくPCゲームがメインだったと思われますが、それ以外にもスーパーファミコン向けに1993年12月10日に『プロック』というタイトルを発売していることがわかりました。

というわけで、現時点でわかっていることはこの程度であるため、引き続き調査を続けたいと思います。

ABOUT US
アバター画像
高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。