これまでいくつかの『MiSTer FPGA』用コアをチェックしてきましたが、今回はゲームボーイアドバンスのコアをご紹介したいと思います。こちらのコアを使用するときは、『DE10-Nano』に搭載されているDDR-RAMだけでは速度が低下する可能性があるため、可能ならばSDRAMを追加することが提唱されています。
ちなみに32MB未満のゲームは32MBのSDRAMが、32MBのゲームの場合は64MBまたは128MBのSDRAMモジュールが必要となります。これらは自動で利用可能な状態になるとのこと。
こちらのコアには、オープンソースのBIOSが含まれていますが、ゲームによっては問題が発生する場合があります。その場合は、オリジナルの「GBA.BIOS」を入手し、「boot.rom」という名前でGBAフォルダに入れて起きましょう。
ゲームボーイアドバンスコアのGitHubによると、これまで最大1600のゲームでテストが行われており、その99パーンセントでクラッシュを起こさず大きな問題はなかったとかかれています。たしかに概ね問題はないようですが、たとえば『MOTHER3』など一部のゲームで縦縞が表示されるなどグラフィック系のバグが現時点ではいくつか残っている感じがしました。
追記:縦縞が出るときは設定を見直そう
その後の調査で、いくつかの設定を見直すことで縦縞問題を解決することができました。まず真っ先にうたがったほうがいいのは、BIOSがしっかりしたものかどうかです。また、こうした不具合がある場合はOSDのメニューから「Sync core to video」をONにすることをオススメします。さらに、巻き戻し機能の「Rewind Capture」も悪い影響を与える可能性があるため、こちらの機能もOFFにしておいたほうがいいようです。
ゲームによってはチートコードが使えるほか、他のコアではないセーブステート(ゲーム状態の一時保存機能)のほか、最大60秒まで巻き戻せる機能も用意されています。『F-ZERO』や『マリオカート』など、ちらつきが発生するゲームでは「Flickerblend」を「blend」または「30Hz」にすることで、ある程度抑えることもできます。
また、特定のボタンを押すとゲームを早送りすることも可能です。たとえばイベントシーンなど強制的に見せられるものがありますが、そうしたところも早送りできます。
概ねの印象では、先ほども触れたように一部縦縞が出るゲームがある以外は、大きな問題はなさそうな印象でした。ゲーム自体も大画面で楽しめるため、なかなかいい感じです。また、現状は拡張していないためためしていませんが、RTCに対応した『ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド』や『千年家族』、『ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション』のほか、太陽光センサー対応の『ボクらの太陽』、ジャイロに対応した『まわるメイド イン ワリオ』、傾けセンサーに対応した『ヨッシーの万有引力』など、特殊なチップを搭載したゲームにも対応しています。
●GitHub – MiSTer-devel/GBA_MiSTer: GBA for MiSTer
https://github.com/MiSTer-devel/GBA_MiSTer