N64版『スマブラ』がドリームキャストで動く!4人対戦やVMUセーブにも対応する非公式ネイティブ移植が公開

N64版『スマブラ』がドリームキャストで動く!4人対戦やVMUセーブにも対応する非公式ネイティブ移植が公開

NINTENDO64向けに発売された『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』を、セガのドリームキャストで動作させる非公式移植プロジェクト「ssb64-dc」がGitHubで公開されました。

開発を手がけているのはbeigeceleron氏です。現在はプレリリース段階ながら、作者によればゲーム全編がプレイ可能となっており、最大4人での対戦やビジュアルメモリ(VMU)へのセーブにも対応しています。

任天堂の人気対戦アクションゲームが、当時のライバルメーカーであるセガのゲーム機で遊べるという、なんとも興味深いプロジェクトです。

●ssb64-dc(GitHub・ソースコード/ビルド手順)
https://github.com/beigeceleron/ssb64-dc

ゲーム全編がプレイ可能!最大4人での対戦にも対応

「ssb64-dc」は、1999年に発売されたNINTENDO64版の初代『大乱闘スマッシュブラザーズ』を、ドリームキャスト向けにネイティブ移植する非公式プロジェクトです。

単にNINTENDO64のゲームをエミュレーターで動かしているわけではありません。元のゲームコードをベースに、NINTENDO64固有の処理をドリームキャスト向けに置き換え、SH-4 CPUやPowerVRなどのハードウェアを活用する形で移植されています。

作者は現在の開発状況について、プレリリース段階ではあるものの、ゲーム全編をプレイできる状態に達したと説明しています。

ドリームキャスト用コントローラーは最大4つまで接続できるため、初代『スマブラ』の醍醐味である4人対戦も楽しめます。

操作についてもドリームキャストのボタン構成に合わせて調整されており、Aボタンで通常攻撃、Xボタンで必殺ワザ、B/Yボタンでジャンプといった操作が割り当てられています。NINTENDO64特有のZボタンやCボタンなどの操作も、トリガーや方向ボタンで代用する仕組みです。

480p出力やVMUセーブなど、ドリームキャスト向けの独自機能も

今回の移植では、ドリームキャストのハードウェアに合わせたさまざまな改良も加えられています。

映像出力は480iと480pの両方に対応しており、3D描画解像度もオリジナル版から2倍に引き上げられています。また、NINTENDO64版では遠くにいるキャラクターの表示負荷を減らすために使用されていた低詳細モデルを省き、離れた位置でもキャラクターのディテールを維持するように変更されています。

さらに、ドリームキャストのビジュアルメモリ(VMU)を利用したセーブにも対応しています。

一方、NINTENDO64とドリームキャストではハードウェアの仕組みが大きく異なるため、内部処理にも工夫が必要だったようです。

たとえば、NINTENDO64ではゲーム中にカートリッジからデータを読み出せますが、ドリームキャストでは光ディスクからの読み込みが必要です。そこで、シーンに応じて必要なデータをメモリへ先読みするなど、ロード時間を抑えるための最適化が施されています。

音声についてもドリームキャストのAICAに合わせて変換されており、オリジナル版と比べて多少の違いが生じる可能性があるとのことです。

なお、作者はNINTENDO64版よりも安定した60fpsでの動作を目標に掲げていますが、すべての場面で60fpsが保証されているわけではありません。

現時点では自分でビルドする必要あり

気になる入手方法ですが、2026年10月9日時点では、GitHubにソースコードとビルド手順が公開されているものの、完成済みのCDIイメージをダウンロードできる状態にはなっていません。

実際にプレイするためには、利用者自身でドリームキャスト向けのゲームイメージを作成する必要があります。

ビルドには、適法に用意した北米版NINTENDO64用『Super Smash Bros.』のROMデータに加え、GitやDocker/Podmanなどの開発環境が必要です。

作者による動作確認はLinux(x86)とmacOS(arm64)で行われています。Windows環境については未検証ですが、WSL2で動作する可能性があると説明しています。

ビルド手順そのものはGitHubのREADMEに掲載されているものの、一般的なゲームソフトのようにダウンロードしてすぐ遊べるわけではないため、ある程度の知識が必要となります。

実機での動作映像も公開。今後の完成度向上に期待

作者はドリームキャスト実機で動作させたデモ映像も公開しており、プロジェクトのGitHubから確認できます。

すでにゲーム全編を遊べる段階に達している一方で、テクスチャの透明度やガンマ補正など、オリジナル版との映像表現の違いについては調整が残されているようです。

また、作者は今回の移植について、オリジナル版を置き換える決定版を目指しているわけではなく、ドリームキャスト向けに完成度の高い移植作品を提供することが目的だと説明しています。

現時点では導入のハードルが高いものの、かつて競合関係にあった任天堂とセガのゲーム機を、こうした形で結びつけることができるのも、ファンによる非公式開発ならではの面白さです。

今後、残されている描画上の問題がどこまで改善されていくのか、引き続き注目したいところです。

なお、本プロジェクトは任天堂およびセガが関与する公式移植ではありません。

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