PS5でXbox 360ゲームを動かす「PS5X360」が急速進化。『Left 4 Dead 2』改善、ゲーム別設定&スマホ操作も追加

PS5でXbox 360ゲームを動かす「PS5X360」が急速進化。『Left 4 Dead 2』改善、ゲーム別設定&スマホ操作も追加

BrinooTk氏が開発を進めているPS5向けXbox 360エミュレーター「PS5X360」が、2026年10月7日にv0.5.7へアップデートされました。さらに、その数時間後には修正版となるv0.5.7-fix.1も公開されています。

今回のアップデートでは、『Left 4 Dead 2』や『Forza Horizon』などの動作改善に加えて、ゲームごとの個別設定、スマートフォンやPCからの設定変更、自動更新されるゲームライブラリー、最大4人のローカルプレイヤー管理など、使い勝手に関わる機能が大幅に拡充されています。

なお、PS5X360は一般的な市販状態のPS5にインストールして利用できるソフトではありません。Jailbreak/Homebrew環境が前提となっており、ゲームの互換性やパフォーマンスについても、まだ実験的な段階です。

●PS5X360 GitHubリポジトリ
https://github.com/BrinooTk/PS5X360

●PS5X360 Releases
https://github.com/BrinooTk/PS5X360/releases

Xenia CanaryをベースにしたPS5向けXbox 360エミュレーター

PS5X360は、Xbox 360エミュレーター「Xenia Canary」をベースに、PS5上でXbox 360ゲームを動作させることを目的に開発されているプロジェクトです。

DualSenseによる入力やオーディオ出力、RADV Vulkanを利用したグラフィック表示などに対応しており、開発者のPS5ではすでに複数のゲームが動作しています。

一方で、開発者自身も互換性にはゲームごとの差があり、クラッシュや描画不具合、パフォーマンスのばらつきが残っていると説明しています。全Xbox 360タイトルの動作や、安定した30fps/60fpsが保証されているわけではありません。

PS5X360の初期previewが公開されたのは10月3日ですが、その後も短期間でアップデートが重ねられています。

『Left 4 Dead 2』や『Forza Horizon』の動作を改善

v0.5.7では、ゲーム互換性に関する複数の改善が行われています。

『Left 4 Dead 2』では、起動時の問題やメニュー文字が正常に表示されない問題、マッチ読み込み画面で停止する問題などに対して修正が行われました。v0.5.7の時点では、開発用PS5上でゲームが起動し、メニューを表示してマッチの読み込みまで進むことが確認されています。

また、『Forza Horizon』では、STARTボタンを押した後にエミュレーターが終了してしまう問題が修正され、先の読み込み処理へ進めるようになっています。

このほか、Arcade/LIVE形式のSTFSパッケージや、Xbox 360のLZX展開サービスを利用するタイトルに関する修正も含まれています。

ゲームごとにグラフィックやパフォーマンス設定が可能に

今回のアップデートで特に大きな変更となっているのが、ゲームごとの個別設定機能です。

ライブラリーからゲームを選択すると、「Play」「Patches」「Settings」「Achievements」といった項目を切り替えられるようになりました。

ゲーム別設定はGraphics、Performance、Audio、Controls、Systemなどに分類されており、タイトルごとに異なる設定を保存できます。個別に変更していない項目については、全体設定がそのまま利用される仕組みです。

Xbox 360エミュレーションではタイトルごとに相性のいい設定が異なることも多いため、毎回設定を変更する必要がなくなるのは大きな改善といえそうです。

スマートフォンやPCからPS5X360の設定を変更可能

さらに、PS5と同じネットワークに接続しているスマートフォンやPCのWebブラウザーから、PS5X360の設定ページを開けるようになりました。

PS5側のライブラリー画面に表示されるアドレスやキーを利用するほか、設定画面に表示されるQRコードからアクセスすることもできます。

この設定ページからは、ゲームを実行している最中でもオプションを変更できます。また、ログをまとめてZIP形式で取得したり、特定ゲームのログだけをダウンロードしたりすることも可能です。

エミュレーターの設定確認や不具合の切り分けをPS5だけで完結させる必要がなくなるため、テスト用途ではかなり便利な機能になりそうです。

ゲームを追加するとライブラリーへ自動反映

ゲームライブラリーにも手が加えられています。

PS5へゲームをコピーすると、コピー終了後に新しいタイトルが自動的にライブラリーへ表示され、カバー画像の取得も行われるようになりました。従来通りOPTIONSボタンから手動でライブラリーを再読み込みすることもできます。

また、最大4人のローカルプレイヤーにも対応しました。PS5側でサインインしている別ユーザーのコントローラーをプレイヤー2~4として割り当て、PS5X360側のプロフィールと関連付ける仕組みになっています。

Xbox 360の実績についてもゲーム別・プレイヤー別に一覧表示でき、解除時にはPS5の通知として表示されます。ただし、これはPSNのトロフィーではなく、PS5X360内で管理されるローカルのXbox 360実績データです。

なお、v0.5.7公開時点では4台の物理コントローラーを実際のPS5に接続した検証までは行われていません。

v0.5.7-fix.1で『Left 4 Dead 2』の読み込み問題がさらに改善

v0.5.7の公開から約9時間後には、追加修正版となるv0.5.7-fix.1も公開されました。

こちらではスレッド同期処理やローカルプレイヤー管理などが修正されており、開発者はアップデート後の開発用PS5で『Left 4 Dead 2』の読み込み問題が解消したことを確認しています。

ただし、これは『Left 4 Dead 2』が最初から最後まで完全にプレイできるようになったことを意味するものではありません。現時点で確認されているのは、これまで発生していた読み込み上の問題が開発環境で解消したという段階です。

v0.5.7-fix.1では、接続されているコントローラーに応じて追加プレイヤーをサインイン/サインアウトする処理についても改善されています。一方、4台の物理コントローラーを使用した検証や、ほかのPS5ファームウェアでの動作確認については引き続き必要とされています。

利用にはHomebrew環境が必要

PS5X360を利用するには、Homebrewが動作するPS5環境が必要です。

開発者が使用している環境はPS5のシステムソフトウェア13.60に、etaHEN、ShadowMountPlus、kstuffを組み合わせたものです。それ以外の環境については個別に検証する必要があります。

また、配布ファイルにはXbox 360のゲーム、BIOS、キーなどは含まれていません。利用する場合は自身で必要なデータを用意する必要があります。

現時点では「PS5がXbox 360互換機になった」といえる段階ではありませんが、わずか数日間でゲームの動作改善から個別設定、スマートフォンからの操作、ライブラリー管理、ローカルマルチプレイ関連まで機能が拡充されています。

PS5というハードウェア上でXbox 360エミュレーションがどこまで実用的なものになっていくのか、今後の互換性向上にも注目したいところです。

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