さよならするのはつらいけど!? Super NtとMega Sg終売から読み解くAnalogueの次の一手

さよならするのはつらいけど!? Super NtとMega Sg終売から読み解くAnalogueの次の一手

2022年10月17日に、Analogueが現在の主力ゲーム機である『Super Nt』と『Mega Sg』を終売することを発表しました。現地時間の10月16日は「Analoguデイ」と呼ばれており、毎年大きな発表を行っていることでも有名です。ちなみに昨年は『Analogue OS』を、その前年は『Analogue Duo』を発表しています。

『Super Nt』は、FPGAでスーパーファミコンを再現した互換機で、『Mega Sg』は同じくFPGAでメガドライブを再現した互換機です。同社ではすでにファミコン互換機の『Nt Mini』が終売になっています。

さよならするのはつらいけど!? Super NtとMega Sg終売から読み解くAnalogueの次の一手

残る商品は携帯ゲーム機の『Analogue Pocket』と、発表から2年以上が過ぎても未だにプレオーダーすら開始されていないPCエンジン互換機の『Analogue Duo』のみとなります。しかし、これは、Analogueが考えている次の一手への布石なのかもしれません。

『Analogue Pocket』がopenFPGAに対応してから、驚くほど状況が変化してきました。ほぼ毎日のように新しいコアが登場し、プラットフォームとしてどんどん盛り上がりをみせています。『Analogue Pocket』にはメインのFPGAに加えて、サブの小さなFPGAが搭載されています。当初、小さいFPGAが開発用に解放されているものだと言われていましたが、openFPGAのドキュメントにも記載されているように、実際はサブのFPGAチップはビデオ処理やスケールングなどAnalogue OS専用に使用されています。

●openFPGAのドキュメント
https://www.analogue.co/developer/docs/overview

それがopenFPGAの動作にどのように影響しているのかは分かりませんが、この新たに生まれたopenFPGAの波を『Analogue Pocket』だけで終わらせず、他のハードにも対応させようと考えているのではないかと思われます。

その場合、『Super Nt』と『Mega Sg』、さらに『Nt Mini』といった従来までの製品をリニューアルする可能性があります。もしくは、それらが統合された新しいマシンの登場もないわけではないかもしれません。

いずれにせよ、『Super Nt』と『Mega Sg』の最後の出荷が来年の第4四半期であることを考えると、次の製品が発表されるのは来年の後半以降……もしかしたら、また「Analogueデイ」の10月16日(日本時間の10月17日)に何か発表される可能性もあったりして。

さよならするのはつらいけど!? Super NtとMega Sg終売から読み解くAnalogueの次の一手

これらは単なる憶測ですが、製品の種類が減るのは寂しいことなので、新しい製品の登場にも期待したいところですね。

●『Super Nt』と『Mega Sg』を終売のアナウンスページ
https://www.analogue.co/announcements/pocket-preorder-shipping-analogue-pocket-adapters-preorder-super-nt-mega-sg-final

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。