『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】

『CONTROL(コントロール)』は、Remedy Entertainmentが開発した、サードパーソンアクションアドベンチャーだ。PlayStation 4版は2019年12月12日に発売された、今回はPC版でプレイしている。なぜか日本ではあまり話題になっていない印象だが、想像した以上に素晴らしい作品だった。いや、想像していなかった部分にむしろ感銘するところが多かった作品だったといえるのかもしれない。

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ちなみにこのPC版だが、アナウンスはされていたものの本稿を書いている2020年1月12日の時点で日本語にはまだ対応していない。しかし、こちらのサイトでも紹介されているように、ゲーム自体には日本語のデータは用意されている。そこで、バイナリーエディターを使用して日本語をロードされるようにすることでプレイすることができる。

ただし、やや無理矢理日本語化している部分あるため、画面の収まり切れていないものもあった。だが、ゲームプレイにはほとんど影響せず遊ぶことができる。PC版ということで最初はキーボードでプレイしていたのだが、ややキーが押しづらく操作が難しく感じる部分があった。

そこでXBOXのコントローラを試しに使用してみたのだが、これがかなり快適にプレイできるようなり驚いた。アクション自体もそうだのだが、元々ハードウェアの要求スペックが高く重めのタイトルだったため、たとえば書類などを表示させるのもかなり時間が掛かる。それがなぜだがコントローラーでプレイするときは、軽減される場面が多かったのだ。これからPC版をプレイするという人は、ぜひ試してみて欲しい。

『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】
▲アクションゲームはキーボードよりもコントローラーの方がプレイしやすいのかもしれない。

アップグレード可能な銃と超能力スキルで異次元の敵ヒスに対抗

ゲームの舞台となるのは、ニューヨークにある架空の秘密機関「Federal Bureau of Control(FBC)」の本社ビル。プレイヤーは、この「オールデスト・ハウス」の局長に任命されたばかりの女性エージェントであるジェシー・フェイデンを操り、様々な問題を解決していくというのが大まかな内容となっている。

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ジェシーには明確な目的がある。それは、行方不明となった弟の探索だ。「オールデスト・ハウス」はそれを解き明かす鍵となる場所なのである。

この施設内では異次元の力「ヒス」により、外の世界では想像も付かないような怪奇な現象が現れる。まるで『不思議の国のアリス』の世界に入ったかのように空間は歪められ、突如として凶暴なクリーチャーたちが現れジェシーに襲いかかってくる。それに対抗するための手段が、アップグレード可能な銃と様々な 超能力スキル だ。

この超能力スキルには、モノを投げつけたり空を飛んだり、弱った的を洗脳して仲間にしたり、あるいは周りのモノ寄せ付けてシールド代わりにするという感じで、場面に応じて様々な使い方ができる。ゲーム当初はできることは少ないが、シナリオをクリアしていくことでもらえるポイントを消費してアンロックしていくことができる。

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▲こちらが 超能力スキル のツリー。解放していくことで、それぞれの能力を強化できる。
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武器の種類も同様にアンロックで解放できるほか、敵を倒したりサブミッションの報酬などで得た強化アイテムを設定することも可能だ。通常使用する武器はふたつまで設定出来、ボタンでそれぞれを切り替えることができる。たとえば、通常時は射撃に時間は掛かるものの威力が強い「貫通」を選んでおき、近接戦時にはショットガンのような威力を持つ「粉砕」に切り替えるというプレイもできる。

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▲アンロックしていくことで、ひとつの武器につき最大3つまで強化アイテムを設定可能だ。

ひと癖もふた癖もある登場人物たちと謎に満ちた「オールデスト・ハウス」

「オールデスト・ハウス」では、全てが謎に満ちている。なぜヒスと呼ばれる異次元の力を持つモノが存在しているのか。また、この施設自体にも様々な謎が隠されている。その謎を知っていると思われるダーリング博士の映像が、あちらこちらの部屋から見つけ出すことができる。局内のあらゆる場所には、このほか様々なメモなども見つけ出すことができ、それらもヒントとなるのだ。

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また、敵だけではなく味方となる人物も出会うことができる。彼らの多くは、この過酷な環境でとにかく生き延びるために自分の仕事をこなすことで精一杯だ。その中で、ひとりだけ自らを管理人と呼ぶアーティという人物がいる。かなり癖のある話し方でプレイヤーをコントロールしようとしている印象だ。彼らとの会話や、与えられたミッションをこなしていくことでも、少しずつ「オールデスト・ハウス」の謎が解明されていくことになる。

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この「オールデスト・ハウス」自体も、かなり複雑な造りになっている施設だ。いくつかのエリアに分かれているのだが、それらはメインシナリオを進めていくことで、徐々に広げていくことができる。また、いつでも地図を表示させることでき、ミッションのキーとなる場所もわかりやすく表示することができる。しかし、これがちょっとトラップともなっているのだ。

マップ自体は2Dで表示されているのだが、実際の建物は3次元だ。そのため、必ずしも同じ回にあるというわけではない。また、目の前にポイントがあるにもかかわらず、どうしてもそこにたどり着くための道が見つけられないときがある。

たとえば、サブミッションの課程で通るルートもあるので、行き詰まってしまったときはミッションをチェックしてみるのもいいだろう。

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▲黄色で書かれた場所が、ミッションの条件をクリアするためのポイントだ。

ゲームの世界観を強く印象づけるフィルム・ノワール風の演出

アクションや謎解き要素など、ゲームの基本的な部分も当然のことながら面白かったのだが、実は本作でもっとも感心させられた部分は演出面だ。こちらが、最初にのべた想像していなかった部分である。

『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】

ここで少し話しが横道に逸れるが、1950年代までアメリカで作られた犯罪映画のことを「フィルム・ノワール」と呼んでいた。その特徴は、ローキーな照明に明暗がくっきりとしたコントラストの強い映像。主人公が内面を語るモノローグ。そして、物語の流れを乱したり曖昧にするフラッシュバックなど、複雑なストーリー構成だ。

基本的にはモノクロ映画時代の作品のことを指しているが、その影響を受けた『ブレードランナー』などの映画も登場している。本作は主人公ジェシーのひとり語りであるモノローグから物語がスタートするが、そこで語られている多くの意味はプレイヤーにはよくわからないようになっている。

『ブレードランナー』のように、カラー作品でありながら、スモーク越しに色の付いた照明で逆光の映像も多様されている。

『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】
▲映画『ブレードランナー』。奇しくもこのゲームが発売された2019年が作品の舞台となっている。
『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】
『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】
『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】

『CONTROL(コントロール)』でも、こうした映像手法を用いた演出が、随所で盛り込まれている。もちろん基本はアクションゲームであるため、特定の場所に訪れたときにそう見えるように計算されてステージがデザインされているのだ。

『攻殻機動隊』などで知られるアニメ映画監督の押井守氏は、「つくづく思った、映画は勝てない」と語っているが、映像作品とゲームとの大きな違いはインタラクティブ性である。プレイヤーの自由な意志でキャラクターを動かしつつ、動画ではなくインタラクティブな世界でこのようなフィルム・ノワール的な演出を実現しているのである。

『CONTROL(コントロール)』レビュー。『ブレードランナー』を彷彿とさせるフィルム・ノワール的演出が世界観を形作る極上のサイキックアクションだった【新作ゲームも遊ぼう!】
▲会話中も、主人公ジェシーの内面の声がモノローグとして挿入される。

プレイ前は、10時間ほどもあれば軽くクリア出来る作品だろうと思っていたのだが、ふたを開けてみると3週間ほど遊び続けていたため、ボリューム自体は思った以上にあった。すでに追加ダウンロードコンテンツとして、「The Foundation」と「AWE」のふたつがアナウンスされている。もし本作に少しでも興味を持ったなら、プラットフォームは問わず1度プレイしてみて欲しい作品である。

Developed by Remedy Entertainment, Plc. Published by 505 Games. Licensed to and published in Japan by Marvelous Inc. The Remedy logo and Northlight are trademarks of Remedy Entertainment Oyj, registered in the U.S. and other countries. Control is a trademark of Remedy Entertainment Oyj. 505 Games and the 505 Games logo are trademarks of 505 Games SpA, and may be registered in the United States and other countries. All other marks and trademarks are the property of their respective owners. All rights reserved.


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