日本Xrealは、10月17日に千葉県の幕張メッセで開催されているテクノロジーの総展示会「CEATEC 2023」で、同社のARグラス最上モデル『XREAL Air2 Pro』の新製品発表会を開催しました。
こちらの発表会では製品の情報に加えて、日本Xreal General Managerのケン・ファン氏より、同社が日本市場をどのように捕らえているのかについても発表が行われました。
日本では95パーセントの人がVRやARを知らない
今から3年前、未来の科学技術の予言を行っているKevin Kelly氏が動画の中でスマホの次に何が来るのかについて語っています。こちらはXrealがまだNerealという社名で活動して『Nreal Light』という製品をリリーする前に出されていた予言です。
その後、同社がリリースした『Xreal Air』(当時はNreal Air)は全世界で20万を突破する台数を販売し、世界で最も売れたARグラスとなっています。しかし、日本で1万人を対象に独自に調査を行ったところ、95パーセントの人がARやVRについて聞いた事がなく、うち4.5パーセントが聞いたことがある。そして、残りの5パーセントの人が購入したことがあるという結果が出たことがわかりました。この95パーセントの部分が、同社にとっても大きな機会であるとケン氏はいいます。
ARを使っている人は、基本的に最先端技術に対してオープンで、新しい製品が好きという人が66パーセントを占めていました。また、興味深い結果として、修士以上の学位を取っている人と、世帯月収が65万円以上の人はARへの認知度が高いこともわかりました。
日本でAR製品を普及させるにはどうすればいいのか?
日本市場では一部の人しかARに触れてないという現状があるなか、同社の課題はやはり日本でAR製品を普及させていくにはどう進めていくのかというところです。3つのマクロ視点で課が得たときに、5G(インフラ)、AI、ソフトウェアの3点がこれからのAIにもたらす重要な要素であるとケン氏はいいます。また、それを実現するためにもユーザへの理解が大事なことになります。
調査を行ったところ、ARユーザーが幅広い趣味を持っていることが判明しました。それらの中には、ゲームを楽しむ人もいれば、スポーツやアウトドアが趣味という人もいるという結果が出ています。また、ARユーザーは様々なデバイスを所有しているということも判明しています。
実際にどのようにAR製品を使っているのかというユースケースでは、最も多かったのがゲームです。続いてスマホやタブレット、そしてPCという順番になっています。また、これにより、既存の何かを置き換えるというよりも、拡張するために使用していることがわかりました。
ARグラスの使用状況としては、58パーセントが家でゲームをする、43パーセントが家でスマホや映画を観る、25パーセントがコーヒーショップで働く(カフェで仕事をしている)人という結果が出ています。
ARグラスの特徴のひとつに、大きなスクリーンで見るというものがありますが、同社ではポケットに大画面を入れる「magic IN MY POCKET」というスローガンを掲げています。そして、そうしたスローガンを実現するためのデバイスとしてリリースされたのが、今回の『XREAL Air2 Pro』や『XREAL Air2』になるというわけですね!