スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった

スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった

先日ようやく手に入れた、セガのメガドライブ用拡張ユニットの『スーパー32X』。タイミング的に『セガサターン』の発売後に出たアイテムだったということもあり、当時はほとんど話題になっていなかった記憶があります。そのためもあってか、その存在は知っていたものの、実機を触る機械はこれまでありませんでした。

そうしたこともあり、文頭にあるように先日本機を入手したわけですが・・・・・・動作チェックをしていたときに気が付いたのが、『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』といった一部のソフトだけでノイズが出てしまうということです。それも、かなりハッキリとわかるレベルのひどさ。

▲こちらがその症状。『スペースハリアー』も同様。

ネットで色々と調べてみたところ、同様の症状に悩まされている投稿は見かけるものの、いずれも解決方法は書かれていませんでした。ちなみに、それ以外には『DOOM』と『バーチャレーシング』も所有していますが、そちらはなぜか問題ありません。

●After Burner32Xの奇妙なオーディオの問題(海外のBBS)
https://www.sega-16.com/forum/showthread.php?20645-Strange-audio-problem-with-After-Burner-32X

スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった

問題を切り分け

こうしたトラブルに見舞われたときは、そもそもどこで起きているのか問題を切り分ける必要があります。今のところ考えられるのは・・・・・・

  1. ソフト自体の問題
  2. ハード自体の問題(コンデンサーの劣化など)
  3. ケーブル類がノイズを拾っている
  4. ACアダプターの劣化など

というわけで、まず試したのが①の「ソフト自体の問題」。これは簡単にチェックすることができ、手持ちの『Mega EverDrive Pro』で試してみました。その結果は、オリジナルのカセットを使ったときとまったく同じ症状を確認。つまり、ソフト自体に問題があるわけではないことがわかりました。

スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった
▲『Mega EverDrive Pro』でも、やはり同じ症状に。

②ですが、一応『スーパー32X』を開けてみて液漏れなどが発生していないが視認してみたものの、素人目ではよくわからず。③のケーブル類がノイズを拾っている可能性もあるものの、すぐに代わりのものが入手できるわけでもないため、とりあえずこれらは後回しにすることに。

そこで、次に試したのが④のACアダプターの交換です。今回用意したのがこちら。

  1. POWER-ALL パワ―オール 9V AC アダプター PA-9S
  2. POWER-ALL パワ―オール Y- Cable C-Y/R(L)
  3. POWER-ALL パワ―オール リバースプラグ(センター+C-R (S)
  4. DC変換アダプタ(外径5.5φ/内径2.1φ/メス)⇔(外径4.75φ/内径1.7φ/オス)

①の『POWER-ALL パワ―オール 9V AC アダプター PA-9S』は、ギターをやっている人ならおなじみかもしれませんが、ひとつのアダプターで複数のエフェクターに電源を供給できる『1SPOT』などと同様の製品です。そうしたこともあってか、アマゾンで注文しましたが送られてきたのは島村楽器からでした。

こちらのACアダプターは、このままの状態でメガドライブ1やファミコンなどに電源を供給することができます。今回は、本体はメガドライブ1だったので、そのまま使うことができました。

スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった
▲POWER-ALL パワ―オール 9V AC アダプター PA-9S。

②は、①のアダプター用の分配ケーブルです。こちらは二股になっており同時に電源が供給可能になります。

ややこしいのがスーパー32Xです。こちらはメガドライブ2と共通のACアダプターが使われていますが、極性が逆の「センター+」になっています。そこで、それを変換するためのケーブルとして③を購入。そのままではサイズが合わないため、外形を変換する④も合わせて購入しています。

スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった
▲この組み合わせで、メガドライブ1とスーパー32Xにアダプターひとつで電源の供給が可能に。はたしてノイズも減らすことができるか?
スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった
▲ただでさえケーブルがごちゃごちゃしがちなスーパー32Xまわりですが、少しだけすっきりさせることができます。

たしかにこのアダプターに切り替えたところ、電源まわりはかなりスッキリしましたが、残念ながらノイズの状況はほとんどかわりませんでした。これはしばらく塩漬けかな? と思って放置しようとしていたのですが、そのときにふと気が付いたのがメガドライブ本体の機能です。

そういえば、メガドライブ1にはヘッドフォン端子が設置されており、そちらから音源を取得した方がノイズが少ないといわれていたようなことを思い出したため、早速ヘッドフォンを挿して試してみることに。するとなんということでしょう。あれほどうるさかったノイズがスッキリ消えているではありませんか! 

これで問題解決できたと思い、ステレオAVケーブル購入して試してみたところ・・・・・・あれ? ノイズがまったく減ってないぞ!?

もはや原因がわからないので、とりあえず安価なコンポジットをHDMIに変換するスケーラーを取り除き、フレームマイスターに接続してみました。すると、なんということでしょう(2回目)。ノイズが消えているではあーりませんか! まぁ、それは良かったんですが、なんが画面がレインボウカラーに? あれれ?

そういえばメガドライブとフレームマイスターは相性が悪かったなというのを思いだし(なんど思い出すんだよ!)、大昔に買ったアップスキャンコンバーターの 『SD-UPCSHA』を引っ張りだし接続してみたところ、ノイズもなく絵も正常な状態で出力することができました。

今回は単純にコンポジット出力で正常に動くかチェックしてみたところおかしかったので、こうした事態になったという感じでしたが、意外なことにも最終出口であるアップスキャンコンバータが悪さしてたとは。

今後、ほかの映像出力関連もいろいろと準備しているところですが、ひとつの事例として勉強になりました(笑)。

スーパー32Xの『スペースハリアー』と『アフターバーナーコンプリート』だけノイズがひどい? 意外なモノが原因だった
▲今回は、コンポジット出力での簡易的な動作チェックがしたかっただけという理由で安価なコンバーター(左下)を使用したところ、ここまでの大事に発展したようです。とはいえ、高価なフレームマイスターとも相性が悪く、結局5000円ほどで売られているコンバーターが一番安定していたという。