PlayStationエミュレーターの『DuckStation』がライセンス変更で商用利用と派生作品が禁止に

PlayStationエミュレーターの『DuckStation』がライセンス変更で商用利用と派生作品が禁止に

PlayStationエミュレーターとして知られる『DuckStation』ですが、開発者のstenzek氏が配布方法に変更を加え、それが混乱を引き起こしているようです。

同エミュレーターはつい最近までGPLによるオープンソースとして展開されていましたが、9月1日にPolyForm Strict Licenseに変更。その後、9月13日にCC-BY-NC-NDライセンスに変更されました。これにより、商用利用や派生作品の禁止など、プロジェクトにいくつかの制限がもけられています。

こうしたことに不満を持つユーザーに対してstenzek氏は、以下のようにGitHubで答えてます。

私はライセンスの仕組みをよく理解しています。だからこそ、ライセンスを変更し、私の著作権を明示せず、剥奪することで、古いライセンスを侵害する特定の団体に対する抑止力と、ライセンスの明確化を図りました。パッケージ作成者が巻き添え被害に遭ったことは、彼らがバージョンを変更済みとして明確にマークせず (これも GPL の要件)、機能を壊し、アップストリームがサポートを提供することを期待していることを考えると、有益な副作用でした。

以前の貢献者から承認を得ています。もし私が何らかの理由であなたを忘れていた場合は、そのコードを書き直すことができるよう私に知らせてください。私は理由もなくさまざまな部分を書き直すのに何週間も費やしたわけではありません。貢献者の著作権を奪うことに賛成できないため、私は CLA を持っていませんし、望んでいません。

また、脅迫は好ましくありません。著作権者でないなら、要求できる立場にはありません。GPLが実際に何度も違反されたことを考えると、ほんの数か月前でさえ、誰もそのことに異議を唱えなかったことを考えると、特に皮肉なことだと思います。

リポジトリへのアクセスは以前の投稿者に限定しています。何か懸念事項がある場合は、ここでお気軽にお知らせください。これが嫌がらせに発展した場合は、すべてを停止します。実際の仕事で忙しすぎて、楽しいはずの趣味から生じる根拠のないドラマに対処する余裕がないからです。コミュニティがそれによってどのような利益を得るか、ご考慮ください。

via.GamingOnLinux

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。