N64Digitalで知られるPixelFXは、新たなアップスケーラーとして『Morph』と『InfinitySwitch』を2022年夏に発売すると発表しました。
●PixelFXによるレビューページ
https://docs.pixelfx.co/2021_review.html
『Morph』の機能は、N64Digitalで利用されている「FX-Framework」に基づいたものになっており、多相スケーリングやカスタムスロットマスク、スムージングフィルターなどをサポートしています。また、コンポジットやSビデオ、コンポーネント、RGBなど、レトロゲームで採用されているさまざまなアナログ信号が利用できる一連のBNC入力が用意されています。
アナログ入力だけではなく、この『Morph』には、DCDigitalやGCVideo、GBAConsolizerといったデジタルビデオModされたデバイスからの信号をスケーリング可能なHDMI入力も用意されています。また、『Morph』は内部に搭載されたWi-Fiを介してWebベースのGUIにアクセスすることができます。
『Morph』の最大出力解像度は1920×1440で、これは多くのレトロゲームで採用されている240pの6倍整数スケールに対応することができます。当初の意図としては、2560×1440の出力を可能にすることでしたが、電子部品の不足により、PixelFXは別の設計に移行することを余儀なくされたとのこと。
これだけでも十分に興味深い製品といえますが、さらに注目したいのがもうひとつの製品である『InfinitySwitch』です。
『Morph』を利用したいと考えているレトロゲーマーの多くは、複数のハードウェアを所有している場合が多く、それらの接続や切り替えに苦心している人も多いことでしょう。この『InfinitySwitch』は、そうした問題を一気に解決してくれる手段となりそうです。『InfinitySwitch』と『Morph』は、Infinity-Netと呼ばれるプロトコルを介して相互に通信することができ、『InfinitySwitch』に接続されているコンソールを正確に把握することができます。
『InfinitySwitch』は、ユーザーが自分の好みに合わせて組んでいくことができるモジュールで構成されています。ベースモジュールに加えて、5-BNC、VGA、5-RCA + Sビデオ、SCART、HDMIなどのさまざまなモジュールが用意されているほか、デジタルビデオスケーラーとCRTの両方に接続できるアナログ出力がふたつ含まれています。また、『InfinitySwitch』には、入力ごとに自動で切り替えを行うこともできます。
このふたつの製品が発売されたあと、PixelFXではPS2、ドリームキャスト、Xbox、ゲームキューブ、Wiiなど、多くの人が待ち望んでいるアップグレードキットを完成させる予定とのこと。いずれにせよ、さらなる続報を待ちたいところですね。
via.RetroRGB